従業員調査はストレスチェックだけで十分と思っていませんか?

「毎年ストレスチェックを実施しているので、従業員調査はそれで十分では?」

従業員満足度(ES)調査についてご相談を受ける際、このような話を聞くことがあります。

ストレスチェックは、従業員のメンタルヘルス不調を防ぐための重要な仕組みです。
ただし、ストレスが少ないことと、仕事や職場に満足していること、さらに社員が会社の目標を理解して自ら行動していることは、それぞれ別の問題です。

このコラムでは、ストレスチェックとES調査の違いを整理しながら、その先にある「従業員エンゲージメント」まで考えてみます。

ストレスチェックは「不調の予防」に重点を置く

ストレスチェックの大きな役割は、心身の不調につながるリスクを早期に把握し、必要な対応につなげることです。これは、安心して働くための重要な土台です。

一方、「ストレスが少ない」というだけで、「この会社で働くことにやりがいを感じる」「会社が目指していることに共感している」とまでは言えません。

ES調査では「働きやすさ」と「働きがい」まで見る

ES調査では、労働時間、業務量、人間関係、評価、報酬などの「働きやすさ」に加え、仕事のやりがい、成長実感なども調べることができます。

ストレスチェックよりも幅広く社員の声を集めることで、「不満を減らす」だけではなく、「よりよい職場をどうつくるか」を考える材料が得られます。
ただし、ES調査だけで十分かというと、そうとも言い切れません。

ES調査から「エンゲージメント」へ視野を広げる

ESが高ければ、それだけで社員が自ら考え、行動するようになるわけではありません。
また、「職場に満足していること」と「会社が目指す方向を理解し、その実現に向けて自ら行動すること」との間にも、もう一つ距離があります。

たとえば、

「職場には特に不満はない。しかし、会社がどこを目指しているのかわからない」
「会社の方針には共感している。しかし、自分の仕事で何を変えればよいのかわからない」

ということもあります。

そこで、ESからもう一歩踏み込んで考えたいのが従業員エンゲージメントです。

エンゲージメント調査では、働きやすさや働きがいだけでなく、会社の目標への理解・共感、自分の仕事とのつながり、そして実際の行動まで見ていきます。

エンゲージメント調査について、以下のコラムで説明しています。

→ 従業員エンゲージメントを高める「4つの壁」――ES向上のその先を考える

ストレスチェック・ES調査・エンゲージメント調査の違い(比較項目/ストレスチェック/ES調査/エンゲージメント調査)―主に見るもの:個人の健康(ストレス・心身の状態)/働く幸福感(働きやすさ・働きがい)/組織の目標と自分の仕事とのつながり(理解・共感・判断・行動)、主な目的:メンタルヘルス不調の予防/職場環境・仕事の改善/組織の目標と社員の行動をつなぐ、視点:不調・リスク/満足・不満/組織とのつながり・行動、活用:必要なケア・職場環境改善/ES向上/組織改善・行動変容

ストレスチェック、ES調査、エンゲージメント調査は、どれか一つを選べばよいというものではありません。

  • 安心して働けるか
  • 働きやすさ・働きがいを感じているか
  • 会社が目指す方向を理解し、自分の仕事として行動できているか

見ているものがそれぞれ異なります。

ストレスチェックを実施している企業でも、「社員が会社や仕事をどう感じているのか」「会社が目指す方向を理解し、自ら考えて行動できる状態になっているのか」まで知りたい場合には、ES調査やエンゲージメント調査を組み合わせて考えることができます。

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