日本で暮らし、働く外国人はどのくらいいて、どのような人たちなのでしょうか。
在留外国人が400万人を超える一方、外国人材の受け入れや在留資格をめぐる制度も大きく変わりつつあります。
今回は、最新の統計をもとに、在留外国人の実態と受け入れ制度の変化をデータから見ていきます。
在留外国人は400万人を超え、受け入れ制度は転換期へ
日本の在留資格を持つ外国人の数は年々増加しており、2025年には400万人を超えました。

少子高齢化に伴う労働力不足を補う要請もあり、日本では1993年に技能実習、2019年に特定技能が制度化されるなど外国人の受け入れを拡大してきました。
一方、在留外国人の増加に伴い、在留管理の適正化や地域社会との共生も大きな課題となっています。こうした中、近年は在留資格や申請手続きなどを見直す動きも進んでいます。
2025年には、経営・雇用実態のない事業者への対策などを目的に、「経営・管理」の在留資格に関する基準が見直されました。また、2026年10月からは、在留資格の変更や在留期間の更新、永住許可などにかかる手数料が改定されます。
特に「永住者」は、在留外国人の中で最も多く、全体の約23%を占めています。在留期間に制限がない資格であることから、永住許可については、手数料の引き上げに加え、安定した生活基盤や日本語能力などを含め、要件のあり方を見直す議論が進んでいます。
人手不足を背景に変わる外国人材の受け入れ
一方、人手不足への対応という面では、外国人材の受け入れを進めるための制度改革も行われています。 2027年4月からは技能実習制度に代わって、「育成就労制度」が始まります。技能実習が国際貢献を目的として創設された制度だったのに対し、育成就労は人材育成と人材確保を目的とし、特定技能への移行を見据えた制度です。
| ● 介護 | ● 物流倉庫 |
| ● ビルクリーニング | ● 農業 |
| ● リネンサプライ | ● 漁業 |
| ● 工業製品製造業 | ● 飲食料品製造業 |
| ● 建設 | ● 外食業 |
| ● 造船・舶用工業 | ● 林業 |
| ● 自動車整備 | ● 木材産業 |
| ● 宿泊 | ● 資源循環 |
| ● 鉄道 |
2025年にハローワークに届け出があった外国人労働者数(アルバイト含む)は約257万人、在留外国人全体のおよそ6割が働いており、産業別では製造業が全体の4分の1で最も多くを占めています。

外国人を雇用している事業所数は全国で37万を超えますが、その6割以上は30人未満の小規模事業所です。

日本で暮らす外国人はどのような人たちなのか
では、現在日本で暮らしている外国人は、どのような人たちなのでしょうか。国籍、在留資格、年代のデータから見ていきます。

国籍は、全体では中国が最も多く、次いでベトナム、韓国となっており、この3か国で約半数を占めています。
「永住者」「永住者の配偶者等」「留学」では中国が3割を超えます。
一方、「特定技能」や「技能実習」ではベトナムが4割を超え、インドネシアと合わせて6~7割となっています。
なお、特定技能は1号・2号に分かれ、2号では在留期間の更新に上限がなく、長期就労が可能になります。また、要件を満たせば配偶者や子どもの帯同も認められ、永住許可を申請するための在留期間にも算入されます。
また、「定住者」はフィリピンとブラジルが合わせて6割近いです。「定住者」は「永住者」と異なり在留期間が定められており、日本に住み続けるためには更新審査・手続きが必要となりますが、期間内であれば就業制限はなく、ほぼ日本人と同様に生活できます。
ネパールは「家族滞在」と「留学」で2割を超えています。近年、日本語学校ではネパール人学生が急増しています。
ベトナム、フィリピン、インドネシアの3か国については、2000年代から経済連携協定(EPA)を結んで、特に看護・介護人材を受け入れてきた経緯があります。
このように、「在留外国人」と一括りにしても、その構成は在留資格によって大きく異なります。
外国人受け入れの実績が続けば、現地での日本語学習や送り出し体制の整備が進むほか、先に来日した同国人のネットワークが新たに来日する人の支えになることもあり、特定の国・地域からの流入が加速しやすくなると指摘されています。
在留期間が長くなるにつれて、同国人同士のコミュニティも形成されていきます。その一方、外国人住民が増える地域では、言語や生活習慣の違いを踏まえ、地域社会とのコミュニケーションや生活ルールの共有など、共生に向けた取り組みも重要になっています。
東南アジアなど人口に占める若年層割合が高いものの、国内産業が未発達で若者の雇用が限られる国々からは、出稼ぎを含め海外に働き口を求める傾向は今後もしばらく続く見込みです。
次に、性別や年代の構成をみてみます。
在留外国人は、男女とも20~30歳代が多く、30代以下では男性、40代以上では女性の方が多くなっています。

総人口に占める在留外国人の割合は3%程度ですが、20歳代では既に10%を超えています。

外国人が人口の1割を超える地域も
2026年1月現在の住民基本台帳人口をみると、自治体レベルでは、大阪市の生野区24.5%、浪速区18.2%、西成区16.3%、そして東京都の新宿区14.5%、埼玉県の蕨市14.2%をはじめ、全国の34市区町村で在留外国人の割合が10%を超えています。

このように、在留外国人はすでに日本の人口構成や労働力の一部となっており、特に20~30歳代や一部の地域・産業では、その存在感が大きくなっています。
今後は、在留管理の適正化に向けた制度の見直しが進む一方、人手不足への対応として外国人材を受け入れていく必要性も続くと考えられます。
外国人をどのように受け入れ、地域や職場でどのように共に暮らしていくのか。人口構造が変化する日本にとって、今後ますます重要なテーマになりそうです。
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