―はじめての顧客満足度調査シリーズ④―

「満足しているのに離れる」という違和感

顧客満足度調査を実施すると、「満足度はそれなりに高い」「大きな不満も見当たらない」という、一見すると問題なさそうな結果になることがあります。

その一方で、「顧客が離れていく」という状況が起きているケースも少なくありません。

直感的には、満足していれば続け、不満があれば離れると考えがちです。
しかし、実際の顧客行動は、それほど単純ではありません。

その理由の一つは、「満足」と「継続利用」は別の判断であることにあります。

顧客は、「現在のサービスに対する評価(満足)」と「今後も利用し続けるか(継続)」を、必ずしも同じ基準で判断しているわけではありません。

よくある3つのパターン

このズレは、いくつかの典型的な形で現れます。

① 不満はないが、特別な理由もない

緩めの評価基準で調査をすると、一見、「満足している」人が多そうに見えますが、実際には、そこまで満足度が高くないことがあります。

「特に不満はない。しかし、ここでなければならない理由ない」というケースです。
このような状態では、他に選択肢があれば、そちらに移る可能性があります。

② 他社の方が魅力的に見える

「満足している=他社よりもよい」とは限りません。

現在のサービスに満足していても、「他社の方が便利そう」「より条件が良さそう」と感じた場合、比較の中で離脱が起こります。

③ 「当たり前」の部分でつまずく

顧客は、「できていて当然のこと」「問題なく提供されるべきこと」については、満足として強く認識しません。

しかし、そこに問題があると、一気に不満につながります。

満足度だけでは見えないこと

このように、満足度だけでは、顧客の行動は読みきれません。
たとえ全体の満足度が高くても、

  • 離脱のリスクが高い顧客がいる
  • 改善すべきポイントが埋もれている

といった状態が起こり得ます。

では、何を見ればよいのか

重要なのは、満足度の高さだけでなく、「どの要素が継続に影響しているか」を見ることです。

つまり、

  • どの評価が高いと継続につながるのか
  • どの要素に問題があると離脱につながるのか

を整理する必要があります。

このような関係を整理するためには、単純な平均値ではなく、「影響の大きさ」という視点が重要になります。

質問設計だけでなく、全体設計も見直したい方へ

本記事では質問設計の考え方を解説しましたが、設問は調査全体の設計の中で位置づけて考えることが重要です。

調査の目的から活用までを含めて整理したい方は、以下の記事も参考になります。

顧客満足度調査
顧客満足度調査(CS調査)の完全ガイド|基礎から活用まで徹底解説
顧客満足度調査(CS調査)とは?|基礎から活用まで解説

まとめ

顧客満足度調査では、「満足している=継続する」とは限りません。

実際には、

  • 満足していても離れる
  • 不満があっても続ける

といったズレが存在します。

このズレを理解することが、調査結果を正しく読み取り、改善につなげる第一歩になります。

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