不幸な別れを繰り返さないためのロストカスタマー調査

不幸な別れを繰り返さないためのロストカスタマー調査

顧客獲得・維持と市場調査

顧客を恋人にたとえると、恋人との出会いから別れまで、それぞれに対応する調査があります。

関係の段階対応する市場調査
知り合う前、まだお互いの存在を知らないU&A(使用実態)調査など
知り合う・出会う認知度・イメージ調査
付き合う新規加入(利用)者調査
結婚する顧客満足度調査
別れるロストカスタマー調査

U&A(使用実態)調査

市場シェア、商品・サービスの利用状況を知るために実施します。U&Aでターゲットを見つけ、ターゲットが接している情報などを知り、ターゲットに近づく方法を見つけることができます。

認知度・イメージ調査

認知度調査では、知っている人がどの程度いるのかだけでなく、好感を持ってくれる人はどのようなことを知っているのか、どの程度理解してくれているのかを知ることも重要です。せっかく知り合ったのに進展なく別れてしまった場合も、ここで理由を調べます。

新規加入(利用)者調査

サブスク型商品・サービスの場合の新規加入・登録者対象の調査です。何で知ったのか、どのようなきっかけで、何が決め手になったのかなどについて知ることができます。Web上での行動データだけではわからない顧客の心理まで踏み込んで調べます。

顧客満足度調査

使う前の期待通りで満足しているのか、驚くほどの期待以上で感動しているのか、あるいはまったくの期待外れだったのか、評価とその理由を知ることを目的として実施します。満足度調査からは顧客のリピートにつながるドライバーを見つけることができます。

ロストカスタマー調査

ロストカスタマー調査は、離反した顧客に対して、離反理由を聞く調査です。
よくあるのは解約時の調査ですが、これは有効性が低いと考えられます。

一刻も早く解約したいのにアンケートが出てくると面倒な障害でしかありません。解約手続きを進めるためにテキトーに答えてすましてしまう人も多そうです。1~2週間たって冷静に振り返ることができる頃合いを見計らって、アンケートの依頼をするほうがよいでしょう。

ある国立大学では、4月上旬に、入学しなかった合格者に対してなぜ進学先として選ばなかったのか理由を聞くアンケートを実施して、大学の魅力度アップを検討するための参考にしています。
進学先として選んだ大学での入学式もおわり、自分の進路についての決断を振り返るにはちょうどよいタイミングで、とてもよい取り組みだと思います。

先行ロストカスタマー調査

もっとよいのは、ロストカスタマーになる前に手を打つことです。

そのためには「ウィルキーの不満反応5段階モデル」が示しているレベル1の「不満を感じても、誰にも何も言わない『何もせず我慢』する段階」で、不満足をすばやく的確にキャッチして、必要な対策を講じる必要があります。

【ウィルキーの不満反応5段階モデル】

レベル1不満を感じても、誰にも何も言わない「何もせず我慢」する段階
レベル2二度と買わないと思う「不買い」の段階
レベル3友人・知人に不満を持ったことを伝える「悪い口コミ」をする段階
レベル4店にクレームを告げて問題解決を探る「苦情」を伝える段階
レベル5最も強い不満反応で、公的機関などの「外部機関に訴える」段階

不満足をウォッチして、素早く対応する

ここで有効なのが、不満足も意識した顧客満足度調査の実施です。
具体的には、お客様が不満を感じるケースをいくつか想定したリストを提示して、

. この中で、過去○ヶ月間にあなたが経験されたことがありましたら、すべて教えてください(いくつでも)

と質問し、顧客離反につながりかねない不満足経験率をウォッチします。

何回か満足度調査を行うと「離反につながりかねない不満足」のポイントが見えてくるはずです。

離反の引き金になりそうな不満足を経験した顧客について、満足度評価理由の自由回答をじっくりと眺めていきます。
もし、多くの文字数を使って不満足の内容を伝えてくれている人がいれば、レベル3以降の「悪い口コミ」の発生源になりかねませんので、要注意です。

「不満の反対は満足ではなく、愛着を感じてもらうこと」

一方で、当社で分析したところでは、レベル4の「不満を感じてお店に直接クレームを伝える」ような人たちは、非常に満足した時には良い口コミ・書き込みをたくさんしてくれる人たちでもありました。

クレームする人の口コミ・書き込み力

この人たちのクレームに対して誠実に応えて、ひとたび対応に満足してお店の誠意を認めてもらえれば、お店のことが大好きな「大ファン」となって、積極的に口コミ・書き込みしてくれる可能性がありそうです。

新規集客において情報源としての口コミの影響度が大きな業界では、お客様アンケートで、不満足を顕在化していち早くキャッチし、ネガティブな口コミとして拡散される前に適切に対応する仕組み作りが非常に重要になります。