効果検証にもなるお客様アンケートのはじめ方

効果検証にもなるお客様アンケートのはじめ方

広告や販促の企画から運用、効果検証までをワンストップでできないかというお問い合わせをいただくことがあります。

集客のために、「ホームページの作成・リニューアル」「SNS広告の出稿」「チラシ配布」などを行ったが、実際にどれくらいの効果があったのかを知りたいので調査をしたい。できれば、広告のデザインや運用も任せたい。

事務手続きをワンストップでできるのは便利ですが、マーケティング活動については、施策を実施する人と、その効果を評価する人は分けたほうがよいですね。

効果検証では、プレ・ポストの変化をみるのが基本です。

プレは施策の実施前で、ポストは施策実施後です。

広告認知度のプレ・ポストでの変化の例

しかし、施策実施前のデータがなく、よくなったのか、よくなっていないのかを比較することができないケースが少なくないようです。

商品やサービスを購入してくれたお客様を対象としてアンケートを実施することで、広告に限らず、施策の効果を調べて改善点を見つけ、成果をあげていくことができます。

成果があがるお客様アンケートの4つの要素

お客様アンケートでは、顧客属性とともに、①認知、②購入、③利用、④再購入の実態や動機を調査します。

お客様アンケートで、①認知、②購入、③利用、④再購入の実態や動機を調査。

調査で知りたいのは、以下の情報です。

  1. 認知:何から、どのようなことを知った?
  2. 購入:何が決め手になった?他に検討したものは?
  3. 利用:どのくらい満足?
  4. 再購入:また購入したい気持ちは?

Web上でのアクセスデータで行動履歴を集めても、行動の理由まではわかりません。

お客様の顔が見える実店舗でも、店頭での接客だけでは、購買の動機や利用状況は十分にはわかりません。

お客様アンケートの質問に答えてもらうことで顧客理解を深め、ビジネスの成長につながる施策へと結びつけていきます。

お客様アンケートの実施方法

回答方法はWebと紙の併用

お客様アンケートには、Webと紙の2通りの回答方法を用意します。

Withコロナの世界ではWeb回答は必須といってもよいでしょう。

しかし、状況が許せば紙のアンケート用紙も活用することをおすすめします。

Webと紙、それぞれの回答方法についてのメリット・デメリットをいくつか挙げておきます。

 主なメリット主なデメリット
Web(回答画面)調査をはじめたあとでも、質問を変更することができる
回答エラーが発生しないように回答者の条件や選択できる項目の数などを制御することができる多少マズイ質問でも、もっともらしい回答データができてしまう
データを入力する必要がない気持ちが伝わってこない
紙(アンケート用紙)手もとに残るので、時間がたった後でも回答してもらえる回収に手間や時間がかかる
筆跡や消しあとなどからも、気持ちが伝わってくる(ような気がする)どうしても回答のもれぬけ、間違いがでてしまう

Webは、紙と違って回答データを入力する必要がなく、楽で便利です。

一方、紙のアンケート用紙に記された回答をながめていると「この質問はわかりにくかったみたい」など、回答データがどこまで「使える」ものなのかを感じ取ることができます。

当社の経験では、Webと紙の併用方式では、だいたいは紙での回答の方が多くなり、Web回答は全体の1~3割程度です。

例外的に、A4サイズ1ページのみのアンケートの場合は、Web回答の方が多くなることがあります。

1ページだけだと、いちいち手書きするのは面倒に感じ、2ページ以上になるとわざわざWebにアクセスしてコツコツ入力するのを面倒に感じるのかもしません。

調査の案内方法

Webについては、どのようなサイズでも結構ですので、ペライチの調査案内カードにアンケート回答画面のURL(QRコードでもよいです)を掲載したものを用意します。メールやSNSでURLを案内することもできます。

実店舗での調査であれば、会計時に調査の案内カードを配布し、来店者自身のスマートフォン等からアンケートサイトにアクセスして回答してもらう方式がやりやすいでしょう。

調査の案内文については、たとえば、次月のキャンペーン広告の裏面に以下のような内容を掲載したチラシ形式とするのも効果的です。

お客様アンケートの案内例。

Webと紙を併用する場合、弊社のクライアント様では、紙のアンケート用紙の冒頭に自社トップページのURLを記載し、トップページ中にアンケート調査の入り口ボタンを設置しています。

調査協力の謝礼

アンケートへの協力謝礼はなしでも結構回答が集まります。

協力してくれた人全員に謝礼として、次回来店時に利用できるクーポンを提供するのもよくある方法です。

この場合、Web回答者には、回答終了時に以下のようなクーポン画面を表示します。

回答終了時に表示するクーポン画面例。

クーポンの提供方法については、他にも、最終画面のスクリーンショットを指定アドレス宛に送信してもらい、クーポン画像を返信するなどの方法があります。

アンケートの質問項目

以下のような質問項目を軸として、業態や商品にあわせたものにします。

その際、欲張ってあれもこれもと知りたいことを詰め込みすぎると回答してもらえなくなります。

質問ボリュームの目安として、全部で10問程度、1問あたりの選択肢は多くても10項目程度に収まるくらいであれば、回答者の負担は大きなものにならないと思います。

要素設問文の例選択肢の内容
①認知当店をどのようにして知りましたか?ホームページ、SNS、チラシなど
②購入当店での購入を決めたのはどのような理由からですか?お得なキャンペーンがあった、価格が安かった、品揃えがよかったなど
当店で購入する前に、他のお店(実店舗)やサイトなどを調べましたか?他のお店(実店舗)に行った、他のサイトを見たなど
③利用購入した商品についてはいかがでしたか?よい/よくない、満足/不満など
この商品について、以下のそれぞれの点ではいかがですか?
④再購入この商品を今後も使い続けるお気持ちはどの程度ですか?今後も使いたい/使わないなど
次回も当店を利用したいと思いますか利用したい/利用しないなど
①認知(情報源)ふだん、○○について参考にしている情報などはありますか?企業のホームページ、CM、新聞・雑誌、折り込みチラシ、街中の看板や広告、Twitter、Facebook、Instagram、その他のSNS、口コミなど

販促キャンペーンを行う時には、以下のようなキャンペーンの認知や態度変容を確かめる質問をスポット的に追加します。

要素設問文の例選択肢の内容
①認知(キャンペーン)(キャンペーンの広告画像を提示して)ここにある広告を見たことがありますか?ホームページで見た、SNSで見た、チラシを見た、店頭で見たなど
この広告を見てどのようなことを感じましたか?今購入するとお得だと思った、内容を詳しく知りたいと思った、お店に行ってみたくなったなど

③利用か④再購入のところで1問だけでもよいので、評価理由を自由回答で答えてもらう質問を盛り込んでおくと、「なぜ」について具体的な情報が集まります。

何度か調査を実施してみて「もっと詳しく知りたい」となる場合は、フォローアップ調査に協力してもらえるかどうか意向を確認する質問を入れておくと、「協力してもよい」人で気になる回答をした人を対象とした個別のインタビューなどで、より掘り下げた情報を集めることができます。

アンケート結果の集計・分析

集計・分析については、毎月、3か月ごと、半年ごと/毎年のタイミングでチェックする内容を分けるのが実践的で効果的です。

毎月でてくる単純集計(GT表)で全体ベースでの割合(%)の確認と、自由回答に目を通すことが基本です。自由回答はさっと目を通すだけでも、割合(%)の数字を具体的に肉付けしてくれます。

月次の推移をチェックして、満足度や利用意向などの大きな指標に気になる変化があればすぐに動けるようにしておきます。

性別/年齢/地域といった対象者属性や他の質問の結果などを掛け合わせて集計したクロス集計は、3ヶ月分などある程度の数の回答データがまとまったところで実施するのが有効です。

Excelで集計表にある質問項目の昇順/降順にソートしてみるだけでも、属性別の特徴的な傾向が見えてきたりします。

認知経路・購入の決め手などの購買行動や顧客満足度などについて、月次や3ヶ月毎の集計・分析から積み上げてきた仮説については、半年あるいは年に1回くらいのタイミグでじっくりと分析して、お客様についての基本的な理解をアップデートしていきます。

ふだんからお客様との関係の全体を意識する

冒頭の問い合わせの話に戻りますが、SNSでのキャンペーン広告ひとつとても、広告ではじめてお店を知った人、前から知っていて、広告が来店のきっかけになった人、通りすがりで立ち寄った人など、などいろいろなケースがありますので、日常的なお客さまとの関係全体の中でのSNS広告のパフォーマンスをみないと、効果を推し測ることができません。

何かあった時に対応を考えるのではなく、ふだんから準備をしておくことがポイントです。

当社では、お客さまの率直な意見を集めてすばやく対応できるよう、調査票の設計からWeb回答画面の作成、データの集計分析までサポートするアンケートサービスをご用意しています。
アンケート調査未経験の方でもはじめやすい月額1万円からご利用いただけるプランもあります。



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