withコロナの生活、ロシアのウクライナ侵攻、物価高など、なかなか消費が盛り上がらない経済環境ですが、トレンドを読んで消費マインドの改善をいち早くキャッチできればビジネスの追い風にすることができます。

消費トレンドを読むための4つの指標とは

専門知識がなくても消費のトレンドが読める4つの指標があるのをご存知ですか?

4つの指標とは、

  • 暮らし向き
  • 収入の増え方
  • 雇用環境
  • 耐久消費財の買い時判断

で、これら4つの指標を調べているのが「消費動向調査」です。
消費動向調査は、全国8,400世帯を対象に内閣府で毎月実施しています。

調査概要

調査対象全国8,400世帯 (15ヶ月ごとに入れ替え)
抽出方法二人以上の世帯、単身世帯毎に三段抽出 (市町村・調査単位区・世帯)
調査時点毎月15日
調査方法初回は調査員が訪問、2回目以降は郵送またはオンライン

政府統計としては速報性が高く、毎月15日時点の調査結果が当月末か翌月初めには公表されます。

調査項目は、「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の今後半年間の見通しについてなどです。

Q. あなたの世帯の暮らし向きは、今後半年間に今よりも良くなると思いますか。悪くなると思いますか。

良くなるやや良くなる変わらないやや悪くなる悪くなる
12345

そして、5段階評価の各回答割合に、

「良くなる」⇒「1.0」

「やや良くなる」⇒「0.75」

「変わらない」⇒「0.5」

「やや悪くなる」⇒「0.25」

「悪くなる」⇒「0.0」

を乗じた結果を合計して指標化します。

例えば、全員が「変わらない」と回答した場合には、100(%)×「0.5」=50になります。

実際にトレンドを読んでみる

それでは、「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の4つの指標について、2004年から直近(2022年4月)までの推移をみてみましょう。

4つの消費者意識指標
「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」

折れ線グラフが落ち込んでいるところから、リーマンショックや東日本大震災、消費税引上げやコロナショックなどが消費マインドに大きな影響を及ぼしたことがよくわかります。

指標によって動きに違いがあり、それぞれの特徴をつかんである程度パターン化できれば、消費トレンドの変化を的確につかむことができます。

「雇用環境」

4つの指標の中で最も変化が激しいのは「雇用環境」です。
「雇用環境」が他の指標を上回っている間は比較的安定した消費状況が続きますが、「雇用環境」が急落して他の指標を下回ると消費は不安定になります。

「暮らし向き」「収入の増え方」

「暮らし向き」と「収入の増え方」はほぼ似たような動きをします。
「暮らし向き」が「収入の増え方」を上回ると消費は改善し、下回る状態が続くと危険サインと思われます。

「耐久消費財の買い時判断」

「耐久消費財の買い時判断」は、消費税アップや物価上昇にもっとも敏感に反応して下がります。
一方、リーマンショックや東日本大震災からの回復時は、消費マインド改善のけん引役となりました。

直近の状況をみると、昨年11月頃までは各指標とも順調に改善して、「雇用環境」が他の指標を上回る=消費が安定するかと期待された矢先、オミクロン株の発生に水をさされ再び下落に転じ、さらに急激な物価高が消費マインドを冷やしています。

ちなみに、消費動向調査では「1年後の物価見通し」についても質問しています。
こちらは昨年1月から徐々に物価上昇を予想する割合が増え、特に昨年末からは「5%以上上昇する」と回答した割合が急増し、直近では過半数を占めています。

1年後の物価見通し

物価に対する消費者の警戒感が残っているうちは財布のヒモはなかなか緩みそうにありませんが、消費トレンド変化の潮目は、「暮らし向き」「耐久消費財の買い時判断」が反転上昇するタイミングになりそうです。

ビジネスの成功のためには、顧客理解とともにマクロの消費動向をおさえておく必要があります。

今回は、消費トレンドの把握に役立ちそうな経済統計のうち、「消費動向調査」をとりあげ、「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の4つの指標の見方を簡単にご紹介しました。

消費トレンドを把握する材料は消費動向調査だけではありません。様々な指標の発表日を忘れずにチェックするのは結構大変です。

消費動向調査の最新結果をはじめ主な消費関連指標のトレンドをまとめて公開していますので、よろしければ参考になさってください。

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