外国では、「満足したことは4人に伝え、不満足な経験はその倍の8人に伝える」とか「満足は3人、不満足は10人に伝える」など、一般にネガティブな口コミの方が多いといいます。
では、日本ではどんな感じでしょうか?
日本人の口コミ調査結果
「日本人」といっても「神奈川県民」についてですが、口コミ実態について調べたものがあります。
調査対象となった15~79歳の男女合計1,343名の6割が「お店などを利用して口コミなどをしたことがある」と回答しています。
口コミの内容別では、「良い点を家族・友人・知人に伝えたことがある」が57%、「悪い点を家族・友人・知人に伝えたことがある」が52%と、良い点の口コミ経験率のほうがやや高くなっています。
また、SNSや口コミサイトなどのインターネット上の書き込み経験をみると、「良い点を書き込んだことがある」が13%、「悪い点を書き込んだことがある」が8%で、インターネットへの書き込みについても良い点の書き込み経験率のほうがやや高くなっています。
なお、「お店にクレームを伝えた」ことがある人は18%ですので、サービスなどに不満があった場合、お店に不満を伝えずに、口コミをする人が大部分ということになります。
さらに良い点、悪い点を口コミしたことがある人に、口コミする相手の人数を答えたもらったところ、良い点、悪い点ともに4~5人に伝える人の割合が最も高く、平均人数は、良い点については4.7人、悪い点については4.6人で、ほとんど違いはありませんでした。
口コミ経験率を横軸に、口コミ人数を縦軸にして、口コミの面的な広がりを比べてみるとこんな感じでほとんど違いがありません。
不満な人ほど声が大きい
満足度調査の評価理由をみていると、だいたい不満な人のほうがコメントの量が多い傾向があります。
以下は、複数の調査データをまとめて満足度の評価レベル(数値が大きいほど満足度が高い)別に自由回答の文字数をみてみたものです。
不満を強く感じている人は、満足している人の3倍以上の文字数を使って、不満の理由を訴えています。
先ほど見た口コミ経験率×口コミ人数に、この文字数(=声の大きさ)をかけあわせると、口コミの量的な大きさにおいては、お店にとっての「良い口コミ」にくらべ、「悪い口コミ」のほうがずいぶんと大きくなります。
また、「悪事千里を走る」と言われるように、悪い噂は広まりやすいものです。
2次・3次の又聞きまでを含めて考えると、「良い口コミ」に比べ、「悪い口コミ」の波及効果は非常に大きくなり、注意する必要があります。
不満足を見える化して、いち早く手を打つ
不満があっても直接伝えてくれる人は1割にも満たず非常に少ないです。
一方で、多くの人が不満をSNSに書き込んだり、周りの人に口コミしたりしています。
そこで、お客様アンケートを実施すると不満を早めにキャッチして、ネガティブな書き込みや口コミが拡散する前に手を打つことができます。
アンケートを活用してお客様の声をすばやく集め要望にしっかりとこたえていくことで、顧客満足が大きく向上しうれしい口コミやリピートにつなげていくことができます。
アンケート結果活用のポイントは、全体の満足度レベルをパーセントの数値で確認するとともに、なぜ満足しているのか/満足していないのかの理由を自由回答から見つけることです。
「お客様のことは肌感覚でわかっている」とおっしゃる方も、調査をしてみると「80%はカタイと思っていたのに70%しかなかった」など、思ったほどの満足度ではないかもしれません。パーセントの数値と自由回答に書かれた理由から大切なお客様について新たな気づきを得て、肌感覚の照準のズレを調整することができます。
お客様による自発的な口コミやリピートにつながる顧客満足度向上の取り組みに役立つアンケートの実施をご検討でしたら、お気軽に当社にご相談ください。
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