アンケートで顧客データを収集する意義
プライバシー意識の高まりや個人情報保護に関する規制強化などにより、顧客の個人情報を取得したり、収集した個人データをマーケティングに活用したりすることがますます難しくなってきています。そんな中、真正面から本人の同意を得て協力をお願いするアンケートが、顧客データの収集方法として見直されています。
そこには2つの大きな理由があります。
- 顧客の方から情報提供してくれ、関係を強めるきっかけになる
- 興味関心やライフスタイルなどの心理的データを入手できる
ファーストパーティデータとゼロパーティデータ
企業が直接入手して保有する顧客データには、購入者や登録会員の属性(住所・氏名・年齢・電話番号・メールアドレスなど)や取引履歴などがあり、これらをファーストパーティデータと言います。その中でも、特にアンケートなどを通じて顧客側から意識的に提供される情報はゼロパーティデータと呼ばれて注目が高まっています。
以前は、購買データやWeb上を含めた行動履歴データなどを本人に気付かれない形で上手に活用するのがスマートなやり方だと考えられてきましたが、そのようなマーケティング手法では顧客の不信感を高めるリスクの方が大きくなってきました。
知りたいことがあれば、率直に本人に質問した方が精度の高い情報を得ることができます。そして、アンケートによる相互コミュニケーションは顧客との関係強化にもつながります。
顧客の購買データと属性情報があれば、RFMなどの顧客セグメンテーションを行うことができます。各セグメントの属性に加えて、セグメント間の違いがどのような購買意識の差によるものかまでわかれば、全体の売り上げ増に結び付く効果的な対策がみえてくることでしょう
アンケートで本人に直接聞くことで、意識・態度やライフスタイルといった心理的データを入手することができるのです。
意外に高い個人情報提供意向
プライバシーマークを運営する(一財)日本情報経済社会推進協会(略称:JIPDEC)が2021年に実施した調査によると、「原則として自分自身に関する情報提供は最小限にとどめている」のは3割程度です。
すなわち、7割近くの人は、相手が信頼できたり、サービス向上につながったり、何らかの金銭的なインセンティブがあったりすれば、個人情報を提供しても構わないと考えているわけです。
「信頼」「サービス向上」「インセンティブ」をキーワードとして、アンケートでゼロパーティデータを集める際のポイントは以下のとおりです。
信頼
長年の取引関係や企業が持つブランドイメージなどに加えて、アンケートの実施主体や回答データの利用目的を明示することも信頼感や安心感を醸成する要素です。
サービス向上
聞きたいことだけを一方的に質問するのではなく、顧客の言いたいことも受けとめる対話型にすることにより、アンケートで顧客のホンネを引き出し、的確にサービス向上につなげることができます。
金銭的なインセンティブ
アンケートに協力してもらうインセンティブは金銭的なものでなくても構いません。たとえばオリジナルグッズを謝礼として提供するなどの方法もあります。よく吟味された質の良いものであれば、顧客との絆の強化にも役立つことでしょう。
顧客アンケートの実施をご検討でしたら、当社までお気軽にご連絡ください。専門のスタッフが、皆様のビジネスニーズに合わせた最適な調査方法を一緒に検討させていただきます。
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