マッチングアプリ市場の今
2024年7月に子ども家庭庁が実施した調査によると、既婚者の結婚相手との出会いのトップが「マッチングアプリ」であったことが報じられました。これにより、マッチングアプリへの需要が今後さらに高まることが予測され、関係する事業者にとっても新たなビジネスチャンスが広がる状況です。
また、2024年9月には東京都がAIマッチングシステム「TOKYO縁結び」をスタートさせ、少子化対策や地域活性化を目的とした自治体の出会い支援事業も活発化しています。こうした動きの中で、マッチングアプリ市場の競争は一層激しくなると予想され、新規ユーザーの獲得やサービス品質の向上が一層求められる時代となっています。
そこで、競争を勝ち抜き、さらなる成長を遂げるための戦略立案に欠かせないのが、U&A(使用実態)調査です。
まずはデスクリサーチ
ここで、あるマッチングアプリ事業者のターゲット層を18~39歳の未婚男女と設定します。
デスクリサーチをすると、国勢調査などのデータから、ターゲット年代の独身率は64.2%、その市場規模は人口にして約1,800万人であることがわかります。
U&A調査とは?
U&A調査は、ターゲット層となる18~39歳の未婚男女などに対して調査を行い、認知度や利用意向、利用実態、価値観、ライフスタイルといったデータを収集するものです。
この調査を通じて、ターゲット層がどのような経路でサービスを認知し、興味を持ち、最終的に利用に至るのかを把握できます。
カスタマージャーニー全体を俯瞰する
U&A調査では、ターゲット層のカスタマージャーニー全体を分析し、消費者がどのように選択を行っているのか、また競合他社との比較において自社サービスがどのようなポジションにあるのかを明確にします。
U&Aがマーケティング活動のよりどころとなる
U&A調査の結果は、ターゲット層の特性やニーズを理解するための貴重なデータとして、マーケティング活動全般に活用可能です。具体的には、調査を通じて得られたインサイトをもとに、ターゲット層に響く効果的な情報発信を行うことで、認知度向上やブランディングの強化にもつながります。
たとえば、マッチングアプリ利用に際しての懸念点を、未利用者/利用者で比較することにより、新規獲得のために必要な対策の方向性や訴求ポイントを把握することができます。
さらに、満足度調査も組み合わせることで、自社サービスの市場での位置づけを客観的に把握し、競合との差別化ポイントを浮き彫りにすることが可能です。これにより、強みを活かしつつ、弱点を補うための戦略的アプローチが実現できます。
分析視点を強化するブーストサンプル
全国を対象として、以下のような調査を行う場合に、「ブーストサンプル」(追加サンプル)を設けることで、重要なセグメントに焦点を当てた分析を行うことができます。
たとえば、首都圏に絞って調査結果を見たい場合、n=1,000の代表サンプル中に、一都三県居住者が300名程度含まれてきますので、首都圏居住者のブーストサンプルをn=200設定することにより、合計n=500ベースでの分析が可能となります。
ブーストサンプルは、より精緻な分析のためにデータの精度を高めたい場合におすすめの方法です。
今後の市場環境に備えた戦略的アプローチ
今回はマッチングアプリ市場を例にU&A調査の実施方法について説明いたしましたが、他の市場でも基本的な考え方は同じです。
U&A調査を活用することで、自社サービスがターゲット層にどのように受け入れられているかを正確に把握し、さらなる成長へつなげることができます。新規ユーザーの獲得だけでなく、既存ユーザーのロイヤルティ向上にも役立つため、競争力強化に向けた有効な手段です。
U&A調査の詳細についてご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。貴社のニーズに合わせたカスタマイズ調査のご提案をさせていただきます。
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