管理職に占める女性の割合

現在NHKで放送中の連続テレビ小説「あさが来た」の主人公は、明治の女性実業家、広岡浅子がモデルです。

幕末に大阪の豪商に嫁いだ浅子は、明治維新後に傾いた家業を立て直すため自ら炭鉱事業に乗り出し、その後は銀行設立や現在の大同生命の創業、日本女子大学の創立に関わるなど多方面で業績を残した“一代の女傑”です。

当時の女性が社会的に活躍するのは現在では想像もつかない苦難があったかと思いますが、今の日本も世界的にみると女性の社会進出はまだまだ遅れているのが実情でしょう。

海外では女性リーダーとしてドイツのメルケル首相や韓国の朴槿惠(パク・クネ)大統領などの首脳がいますし、来年のアメリカ大統領選ではヒラリー・クリントン氏が有力候補となっています。アメリカで女性初の大統領が誕生すれば世界に与えるインパクトは大きいでしょう。

日本では戦後、女性に参政権が認められるようになってから70年が経ちますが、政界における女性の存在感はなかなか高まりません。国会議員における女性割合は、現時点で衆議院が9.5%、参議院が15.7%です。1986年に土井たか子氏が社会党の委員長に就任し、その後の参議院選挙でマドンナ旋風を起こして女性が議席数を伸ばした頃から、衆参両院とも緩やかに女性割合は上がってきていたのですが最近また伸び悩んでいます。

日本で初めて女性閣僚が誕生したのは1960年の池田内閣で、中山マサ氏が厚生大臣に任命されました。現内閣の女性閣僚は過去最多の5人ですので人数だけみると女性登用に配慮しているようですが、今後重要ポストを歴任して首相も狙える実力ある女性議員が出てくるかどうかが注目されます。

地方政治に関しては、現職の女性知事は北海道と山形県の2人のみですし、地方議会の女性比率も全国平均では10%程度にとどまります。

政治の世界に比べると民間では女性の活躍が広がっているでしょうか。

東京商工リサーチの調べによると、2014年における全国の女性社長数は31万人(全体の11.5%)だそうです。ここ4~5年で約10万人も増加しており、最近は女性の起業が活発になっているとのことです。ただし、上場企業に限ると女性社長の割合は1%にも満たず、男女雇用機会均等法が制定されてから30年が経ちますが、依然として特に大企業における組織の壁はかなり厚そうです。

総務省の「労働力調査」によると、2014年における日本の女性管理職(課長相当職以上)の割合は11.3%で、ここ10年ではほとんど伸びていません。

管理職に占める女性の割合

政府は成長戦略の中で「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上」という目標を掲げていますが、現状のままでは到底達成できそうにありません。アベノミクス第2弾では唐突に「一億総活躍社会」と言い出して女性関連の政策はトーンダウンした印象です。少子高齢化で労働力が不足するから女性にもっと働いてもらおうという発想で男性中心の政府が音頭を取って政策を進めてもなかなかうまくいかないのでしょうね。