購入意向の質問方法にはいくつかの種類があります。

今回は、「スケール評価方式」と「購入候補選択方式」についてご紹介します。

購入意向をスケール評価してもらう質問法

スケール評価は市場調査で一般によく利用されている回答形式です。

購入意向をスケール評価してもらう場合、製品・サービスのベネフィットを伝える説明コンセプトを読んでもらった後に、買いたいと思う気持ちの強さを5段階評価など何段階かのレベルに分けて当てはまるところを回答してもらいます。

<販売価格を明記した製品やサービスのコンセプトを提示して>
問1. あなたは、この商品をどの程度購入したいと思いますか。 (1つだけ)

ぜひ
購入したい
やや
購入したい
どちらとも
いえない
あまり
購入したいとは
思わない
まったく
購入したいとは
思わない
この商品を・・・54321

たとえば、5段階評価の場合には「5.ぜひ購入したい」と「4. やや購入したい」を合計して「購入意向」者の割合を求めることができます。

スケール評価方式での購入意向については、他にも購入検討候補となりうる商品がある場合、そのライバルとの競争に勝てるかどうかまではわからないという問題があります。

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購入候補を選択してもらう方式

そこで、ライバル商品との競争に焦点を当てて、購入候補としての優先順位を回答してもらう購入候補選択方式もあります。

<製品やサービスのリストを提示して>
問1. 以下のリストの中で、あなたが最も購入したいものを選んでください。 (1つだけ)
問2. 2番目に購入したいと思うものを選んでください。 (1つだけ) 
問3. では、3番目以降に購入したいと思うものを選んでください。 (いくつでも)

ブランドAブランド BブランドCブランドDどれもない
最も購入したい12345
2番目に購入したい12345
3番目以降に購入したい12345

「最も購入したい」=購入第一候補の割合とともに、最終の購入意思決定段階では本命と対抗の2商品での比較になることが多いことから「最も」と「2番目」を合計した「購入第2候補以内」(Top 2 Consideration)の割合も重視して見ていくことで、市場での競合状況をとらえることができます。

市場投入後の購入意向をトラッキングしていくときに特に有効な質問方法ですが、 「最も」と「2番目」に対する購入意向の強さにどの程度の差があるのかわからない点がデメリットです。

調査フローを上手に組むことができれば、1つの調査でスケール評価方式と購入候補選択方式の両方を聞くことができるかもしれませんが、繰り返し聞くことによる回答への影響が気になります。

より重視する方の質問を先に聞いて、もう一方は参考情報程度の位置付けで、後ろの方で聞くのが賢明なやり方でしょう。

購入意向の質問や分析の仕方にはほぼ決まった形がありますので、一見簡単そうにみえますが、調査のどの段階でどのように組み込むかによって、出てくる結果が違ってきます。

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