長すぎるアンケートの問題点
アメリカの経済紙フォーブスの記事によると「ほぼ 5 人に 1 人 (19%) の顧客が、調査が長すぎるという理由で企業との取引をやめている」とのことです。
アンケートは、顧客の声を聞き、商品やサービスを改善するための強力なツールですが、その設計次第では逆効果となり、顧客を失うリスクさえもはらんでいます。
アンケートはコミュニケーション
あなたはアンケートで顧客と対話できていますか?
アンケートは単なるデータ収集の手段ではなく、顧客との貴重なコミュニケーションの機会です。
顧客の立場から見た、答えやすいアンケートを作成するためのポイントを見ていきましょう。
回答者の立場から見た効果的なアンケート設計の方法
ご自身がアンケートに協力する立場だとしたら、質問が長々と続く調査にすすんで回答したいと思いますか?
できるだけ多くの人にアンケートに協力してもらい、質問を正しく理解して回答してもらった精度の高い調査データを得るためには、全体のボリュームや質問方法について、自らが回答者の立場に立って調査票(設問)を設計する必要があります。
全体の設問ボリューム
設問数が多くても回答しやすい質問の流れやレイアウトを工夫することで、長すぎるアンケートの負担を軽減できます。
一概に何問以内が適当とは言えませんが、回答時間は5分程度、長くても10分以内が望ましいでしょう。
紙のアンケート用紙なら4ページ(A3サイズの2つ折りで1枚)に収まると負担感も少ないですし、途中ページの回答漏れも防げます。
答えやすい質問フローやレイアウト
せっかくアンケートに協力してもらっても、最後まで回答してもらえなければ意味がありません。ストレスなく最後まで気持ちよく回答してもらうためには:
- 最初は簡単に答えられる質問から始める
- 総合的、一般的な内容から徐々に詳細質問へと進む
- 時系列や因果関係に沿った流れで質問する
のが基本です。
特別な質問意図がない限り、このセオリーに従うのが無難です。
答えやすい質問文や質問項目のワーディング
質問文や質問項目の内容を正しく理解したうえで答えてもらわなければ、精度の高い回答データは得られません。
業界の専門用語の使用は極力控えましょう。どうしても使わなければならない場合は注釈を付けてもよいのですが、実際にはあまり読んでもらえないと思った方がよいです。
自由回答の質問数
自由回答を多く設けすぎていませんか?
自由回答質問では顧客の生の声を聴くことができ、思いもよらなかったコメントに“目からうろこが落ちる”こともあります。
しかし、アンケートの中に何問も自由回答質問があると対象者はうんざりします。良質なコメントを集めるためには、1つのアンケートで自由回答は1~2問、多くても3問までが適切でしょう。
自身が対象者になって回答してみる
アンケート案ができあがったら、自分自身が対象者になってアンケートに回答してみましょう。
デジタル化が進む中、Webアンケートの利用が増えていますが、まずは紙のアンケートを作ってみて、「回答するのが面倒」に思われないかどうかをチェックするのが基本です。
アンケート作成の参考書
アンケートを作る際には、聞きたいことをアレもコレも詰め込むのではなく、本当に知りたいことを相手が答えやすい順番に整理して質問することが大切です。
当社では、アンケート作成のプロセスを初心者でも理解しやすい形で解説した参考書をAmazonのKindle本としてリリースしています。アンケートの作成スキルを身につけたい方は、ぜひ参考にしてください。
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アンケートの設計次第で、得られるデータの価値は大きく変わります。
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