政府統計の中で特に重要なものは「基幹統計」と位置づけられています。基幹統計の中には「家計調査」のように毎月実施されるものもあれば、「国勢調査」のように5年ごとに実施されるものもあります。
基幹統計調査の一つである「社会生活基本調査」は5年に一度行われており、1日24時間の過ごし方(生活時間)や過去1年間に行った様々な行動(生活行動)などについて調べています。
総務省統計局のホームページでは、「平成23年度社会生活基本調査」の調査結果から、様々な行動についての都道府県ランキングを公表しています。
たとえば、「睡眠時間たっぷり!?ランキング」の第1位は秋田県で8時間2分、有業者の平日における平均帰宅時刻に着目した「ゆう活!?ランキング」の第1位は徳島県で18時2分などとなっています。
神奈川県は、「睡眠時間たっぷり!?ランキング」では7時間31分で全国最下位の第47位、「ゆう活!?ランキング」では19時29分でブービー賞の第46位(ちなみに、第47位は19時45分の東京都)となっている一方で、「通勤・通学時間が長い!?ランキング」では1時間40分で、千葉県・埼玉県をおさえて堂々の第1位となっています。
「睡眠時間たっぷり!?ランキング」は、土日を含む週全体の1日当たりの睡眠時間の平均を都道府県別に比較したものですが、平日における時間帯別睡眠行動者率をグラフにしてみました。「睡眠行動者」というのは「眠っている人」ということです。
出典:「平成23年社会生活基本調査結果」(総務省統計局)データを加工して作成
神奈川県に比べると、秋田県の方が早寝早起きの人が多いことがわかりますね。
両県の平均起床・就寝時刻を見てみると、朝起きる時刻には20分程度の違いしかないのに対して、就寝時刻には1時間もの差があります。
秋田県は、青森県とともに全国で最も就寝時間が早いのに対して、神奈川県は、東京都(23時41分)に次いで、就寝時間が遅い「夜更かし」県となっています。
【平日における平均起床・就寝時刻】
出典:「平成23年社会生活基本調査結果」(総務省統計局)データを加工して作成
「社会生活基本調査」と同様の調査に、NHK放送文化研究所が実施している「国民生活時間調査」があります。こちらの調査は1960年(昭和35年)から5年ごとに実施されているのですが、2015年調査において「1970年以降一貫して減少傾向にあった平日の睡眠時間の減少が止まった」との報告がなされています。
昨年実施された「平成28年度社会生活基本調査」の調査結果は、今年の7月以降順次公開されるそうですが、神奈川県民の夜更かし傾向に、少しは改善が見られているでしょうか。
今度はどんなランキングがでてくるのか楽しみですね。
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