顧客満足度はビジネスにおける重要な指標です。しかし、調査結果の「ふつう」は満足と言えるのでしょうか?

顧客満足度調査(CS調査)の一般的な質問と結果の解釈

顧客満足度調査でよく使用される一般的な質問は以下のようなものです。

問. ○○についてあなたはどのように思いますか。(1つだけ)

  1. 非常に満足
  2. 満足
  3. ふつう
  4. 不満
  5. 非常に不満

これらの結果は、円グラフなどで視覚的に表現されることが一般的です。

ここで重要なのは、「ふつう」の解釈です。

上の例の場合、一見「『非常に満足』から『ふつう』までで87%だから十分」と感じるかもしれません。しかし、ビジネスの成長をめざす顧客満足度調査の専門的な視点からすると、「ふつう」は満足とは言えません。

なぜ「ふつう」の評価はビジネスにとってリスクなのか?

顧客満足度調査は、ビジネスの成長に欠かせないツールです。しかし、「ふつう」という評価だけでは、その真価を発揮することは難しいのです。

顧客満足度調査のデータを使って、満足度と推奨意向や継続利用意向といったロイヤルティ指標を比較すると、満足度が一定レベルを超えるとロイヤルティが急激に強まる関係が明らかになります。

満足度と推奨意向の関係

さらに、自由回答方式で聞いた満足度の評価理由を読むと、「ふつう」と評価した人々の意見が明らかになります。多くの場合、「可もなく不可もなし」とか「特に不満がないから」といった内容が見られることでしょう。

このような「ふつう」の評価は、表面的には問題ないように見えるかもしれませんが、顧客が商品やサービスに対して特別なメリットや価値を感じていない証拠です。たとえば、「ちょっと古さを感じるようになった」「知人が他社の新商品を買った」など、自身の利用状況の変化や競合他社の動きなどの影響によって、顧客ロイヤルティが急激に低下する恐れがあり、ビジネスにとって大きなリスクとなり得るのです。

顧客満足度からロイヤルティへの戦略

顧客満足度はビジネスの基盤となる指標ですが、真の成功のためには、顧客ロイヤルティの向上が不可欠です。ロイヤルティの高い顧客は、会社の商品やサービスを継続して利用し、他の人々に推奨することで、ビジネスの成長を強力に支えてくれます。顧客満足度調査を最大限に活用し、ロイヤルティを強化するための具体的なアプローチを以下に示します。

ステップ1:顧客の「不満」の原因を明確にする

まず、顧客がどの要素に対して不満を感じているのかを特定します。満足度評価のレベル別にクロス集計を行い、不満の原因を明確にすることで、効果的な改善策の策定が可能となります。

ステップ2:「満足」の背後にある要因を探る

次に、「満足」の評価をもたらした要因を深堀りします。キードライバー分析を行うと、どの要素が顧客満足度に大きく影響しているのかがわかります。満足度に大きな影響を与える要素=キードライバーを強化することで、「ふつう」から「満足」へのステップアップを図ります。

ステップ3:「満足」の先にあるロイヤルティを目指す

さらに「満足」から「非常に満足」へとより高い満足を目指します。調査を通じて顧客のニーズを的確に把握し、顧客の期待を超えるサービスや体験を提供しつづけていくことで、ロイヤルティにつながる高い顧客満足度を実現することができます。

グルーブワークスでは、満足度調査の全プロセスをサポートしています。「ふつう」の評価を「満足」に変え、顧客ロイヤルティを高めるためのノウハウを活用し、貴社のビジネス成長のお手伝いをいたします。お気軽にご相談ください。

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