アンケート/市場調査をする場合、ずばり何人の対象者を集めればいいのか?
今回は、アンケートの精度や予算に大きく関わるサンプルサイズの目安について説明します。
全数調査と標本調査
国勢調査は、外国人を含め日本に住んでいるすべての人・世帯を対象に実施されます。このように、対象となる集団(母集団)の全員に調査を行うことを「全数調査」といいます。
ただ、母集団が大きいと全数調査を実施するには膨大な手間とコストと時間がかかります。そのため、母集団から抽出した一部の人たちだけを対象に調査をすることが多いわけですが、これを「標本調査」といいます。
標本調査で必要となる誤差の想定
標本調査の場合、調査サンプルは母集団の縮図となるよう偏りなく抽出することが肝心です。
また、サンプルサイズ(人数)が大きくなればそれだけ母集団とのズレも小さくなりますが、母集団と一致しない以上は誤差を想定する必要があります。
「サンプルサイズ(人数)はどうやって決める?【便利な計算ツールもご紹介】」でも述べた通り、どの程度のサンプルサイズなら誤差がどれくらいの大きさになるかは「中心極限定理」に基づいて統計的に計算できます。これにより何人にアンケートをとればよいかの目安も事前にわかるわけです。
中心極限定理が導く最小サンプルサイズ
中心極限定理とは、
「無作為に抽出した標本の大きさが十分に大きければ、母集団データがどのような確率分布であっても、(ほとんどの場合)標本平均の分布は母集団の真の平均を中心とした正規分布に従う」
というものですが、標本平均の分布が釣り鐘状の正規分布になるのはサンプルサイズがだいたいn=30以上の場合だとわかっています。対象者が30人未満だとバラつきが大きくなって正規分布にならないのです。
従って、サンプルサイズは最低でもn=30以上は必要とされています。
しかし、実際に調査をすると、質問の内容によっては対象外や無回答があり、有効回答が30未満になってしまうことがあるかもしれません。できればn=50以上のサンプルサイズにしておいて、一部のケースが欠ける場合にもn=30以上の有効回答を確保できるようにしておくのがよいでしょう。
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