10月22日(土)からプロ野球の日本シリーズが始まります。
1950年の第1回から昨年までの66回のシリーズの通算成績は、セ・リーグの35勝31敗ですが、2010年以降ではパ・リーグが5勝1敗と、セ・リーグを圧倒しています。
今年はセ・リーグの巻き返しがあるでしょうか?それとも、パ・リーグの四連覇となるでしょうか?
この記事を書いている時点では、まだ日本シリーズ進出チームは決まっていませんが、クライマックスシリーズ(CS)の開催に先立って、日本シリーズのチケット発売要項が発表されています。
各球場のチケット発売要項を見てみると、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島の「寝ソベリア」(寝転がって観てもOK)や「鯉桟敷」(座面が畳)、福岡 ヤフオク!ドームの「ホームランテラス」(足をのばしてリラックスできるデッキチェアの席もある)など、ユニークな座席もあり、野球観戦スタイルが随分と変わってきている様子がうかがわれます。
さて、日本シリーズのチケットはいくらくらいするのでしょうか?また、レギュラーシーズンに比べて、どのくらい高いのでしょうか?
以下に、セ・パ6球場のチケット料金について、レギュラーシーズンの料金を横軸、日本シリーズの料金を縦軸にプロットし、さらに近似線と数式を表示してみました。
数式の中の「x」の係数の値は、近似線の傾き、すなわち、レギュラーシーズンに比べてどれくらい料金が高くなっているのかの度合を表しています。
出典:日本野球機構・各球団ホームページ等からGWS調べ
※1 一般/大人/前売/2人組以上のグループ用の席については最大利用者数で除した1人分相当の料金。
※2 レギュラーシーズンの料金について、札幌ドームは「レギュラー」、福岡 ヤフオク!ドームは「ゴールドカード」、QVCマリンフィールドは「ゴールド試合」の料金。
※3 対応するレギュラーシーズンのチケット料金が判明したもののみ掲載。
福岡 ヤフオク!ドームを除いて、日本シリーズのチケットは、総じてレギュラーシーズンの1.5倍程度のプレミアム価格になっており、中でも、スタジアムの収容人数が最も少なく、ふだんから「チケットがとりにくい」と言われている横浜スタジアムの「プレミアム率」が最も高くなっています。
一方で、福岡 ヤフオク!ドームの「プレミアム率」は1.1倍弱で、2,000円~15,000円までの幅広い価格帯の座席が用意されています。先にご紹介した「足をのばしてリラックスできるデッキチェア」のある「ホームランテラス(デッキチェア・ペア)」は1人分9,000円ですが、これはシーズン中と同じ料金設定です。
ちなみに、Jリーグの年間優勝チームを決めるJリーグチャンピオンシップ(主催:日本サッカー協会/Jリーグ)のチケットも、リーグ戦と同じ料金設定のようです。
しかし、国際サッカー連盟(FIFA)が主催する大会になると、話が違ってきます。
以下は、12月に横浜国際総合競技場で行われるサッカーのクラブワールドカップの第1ラウンド/準決勝/決勝のチケットの料金をプロットしたものですが、第1ラウンドのチケットと比べた場合の決勝戦のチケットの「プレミアム率」は、2.7667 × 1.6843 = 4.6599で約4.7倍にもなります。
「プレミアム率」の高さもさることながら、サッカー観戦のチケット代が40,000円ということにも驚きます。さすがに国際大会はスケールが違いますね。
2012年に開催されたロンドンオリンピックの開会式のチケットは、最も安いものが20.12ポンド(当時の為替レートで約2,600円)で、最も高いものが2,012ポンド(約26万円)だったそうですが、2020年の東京オリンピックのチケットはどのくらいの料金になるのでしょうか。
以前の新聞記事によると、「開会式が25,000円~150,000円、陸上や水泳などの人気競技の決勝で30,000円」などといった見込みが示されているようです。
人気選手が出場したり、日本選手団のメダル獲得が期待されたりする競技種目のチケットは、入手困難なプラチナチケット化することは間違いないでしょう。
少しでも多くの人が、会場に足を運び、アスリートたちに熱い声援をおくることができるよう、リーズナブルな価格設定をしてほしいですね。
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