【7回でわかる!市場調査の基本活用術シリーズ第1回】
はじめに
市場調査はビジネスの成功に欠かせないものですが、
「調査って難しそう」
「統計を知らないとできないのでは?」
と感じる方も多いのではないでしょうか。
ご安心ください。
複雑な調査設計や高度な統計解析はプロに任せられます。
事業会社の担当者にとって大切なのは、信頼できる調査結果をどう理解し、どう使うか。
このシリーズでは、外部リサーチ会社を効果的に活用しながら、市場調査を“武器”としてビジネスに役立てるための考え方を、7回にわたってわかりやすく解説します。
市場調査が必要な理由とメリット
「新商品を出したいけど、売れるかどうか不安…」
「お客様がなぜ離れてしまうのか知りたい」
事業を進めると必ず出てくる悩みです。
そのときに頼りがちなのが、勘や経験、あるいは社内の限られた声です。
もちろんそれらも大切ですが、それだけでは意思決定がぶれてしまいます。
市場調査は、客観的なデータを補強材料として加えることで、意思決定の精度を高める仕組みです。
市場調査=ビジネスの“地図”
市場調査は「地図」にたとえられます。
地図がなければ、目的地にどうたどり着くかわかりません。
同じように、調査をせずに施策を打っても、方向が合っているのかどうか確信が持てません。
[市場調査でわかることの例]
🔷満足度を上げるための改善点
🔷ブランドのイメージを高める方法
🔷売上アップにつながる顧客層やニーズ
つまり、調査は「成果につながる道筋を示す地図」なのです。
歴史に学ぶ「よく調べる」ことの大切さ
江戸時代の豪商・三井家の家訓(宗竺遺書)に、
「商いは的のごとし。手前よく調べるときは、当たらずといふことなし」
という言葉があります。現代風に言えば、
「商売は的当てのようなもの。事前によく調べれば必ず当たる」
という意味で、これはまさに市場調査の本質を表しています。
また「不易流行」という言葉があるように、調査の重要性は不変(不易)ですが、方法は時代とともに変化(流行)します。
かつては「市場調査は大企業がするもの」でしたが、Webアンケートの普及により、いまや誰でも「よく調べる」ための手段を手にできる時代になってきています。
調査結果が持つ3つの価値
市場調査を行うと、単に「数字が得られる」だけではありません。
🔷顧客ニーズの把握
>> より顧客に合った商品・サービスを提供でき、選ばれやすくなる。
🔷目に見えないものを数値化
>> 満足度やブランドイメージを数値で示すことで、社内の共通言語となる。
>> 経営層から現場までベクトルをそろえやすい。
🔷客観的な実証データの提供
>> PDCAサイクルの各段階で、戦略を修正・強化するための示唆を得られる。
調査は「社内の納得感を生むツール」でもあるのです。
市場調査が成果につながる5つのプロセス
「調査をしたから売上が伸びる」という単純な関係ではありません。
調査は、成果に至るまでのプロセスを支える存在です。
- 見えていなかった顧客ニーズや数字を明らかにする
- 顧客ニーズに合った商品・サービスを提供する
- 消費者に選ばれやすくなる
- 長く使い続けてもらえる可能性が高まる
- 継続的に利益を生み出す基盤ができる
つまり、市場調査は「リスクを減らし、成功確率を高める仕組み」なのです。
まとめ
市場調査は単なるアンケートではなく、企業が進むべき方向を示す“地図”です。
勘や経験に加えて調査を活用することで、顧客を正しく理解し、社内の合意形成をスムーズにし、継続的な成果を生み出す基盤を築くことができます。
次回は「調査の種類と基本枠組み──定量と定性の違いと活かし方」をご紹介します。
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「社内を説得できる根拠が欲しい」
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