アンケート調査の結果を最大限に活かすためには、単なる集計を超えた分析が求められます。多くの方が単純集計やクロス集計での分析に留まっていますが、多変量解析を取り入れることでより深い洞察を得ることができます。
「多変量解析って効果的だとは聞くけど、難しそう…」と感じる方も少なくないでしょう。確かに専門的な知識や技術が必要です。しかし、専門的なノウハウを持つ調査会社に相談するという選択肢もあります。プロの手に任せることで、難しさを乗り越え、有益な情報を引き出すことが可能です。
データの背後に隠れた意味やトレンドを探るための手法として、多変量解析は非常に価値があります。どのようなシチュエーションでどの手法を選ぶべきか、そのヒントをここでいくつか紹介します。
因子分析
因子分析は、データの背後に隠れている潜在的な要因を見つけ出す分析手法です。
たとえば、ブランドイメージについての評価データから、「信頼性」「革新性」「親しみやすさ」イメージ因子を抽出するなど、ブランドイメージの分析などでよく利用します。
クラスター分析
データをいくつかの類似するグループ(クラスター)に分類する分析手法です。
ターゲット顧客を特定するためのセグメンテーションを行う場合によく利用します。
コレスポンデンス分析
似た者同士を近くに配置して、関係性を視覚的に把握する分析手法です。
競合とはひと味違った特徴を打ち出したいとか、ブルーオーシャンを見つけたいといった時のポジショニングを探るのに有効です。
クロス集計表さえあれば分析できますので、一般に公開されている調査結果にも利用できます。
上のクロス集計結果を使ってコレスポンデンス分析を行ったものが以下の「都市のイメージマッピング」です。
重回帰分析
データの関係性から影響度合いを特定する分析手法です。
認知度や満足度、好意度などを上げたいが、何から取り組めばよいか知りたいという時に有効です。
たとえば「最も重視するものを教えてください」とか「○○はどの程度重要だと思いますか」と質問しなくとも、重回帰分析を行えば、総合評価に与える個別評価の影響度、すなわち要素別の重要度を知ることができます。
要素別の重要度と満足度などの評価を組み合わせ、重要度が高いにもかかわらず満足度が低い要素があれば、そこが最優先で改善に取り組むべきところとなります。
さらに、重回帰式は販売数などの予測にも活用できます。
多変量解析(まとめ)
多変量解析は、マーケティング課題を解決する強力なツールとして活用できます。
- データをより深く解釈し、お客様に選ばれる商品・サービスの改善に役立てたい
- 有望なターゲットは、どのような人で、どこに、どれだけいるのか知りたい
- すべてが中途半端で終わってしまうことのないように、最優先で取り組むべきことを特定したい
これらの課題に対して、クロス集計だけでなく多変量解析を適切に活用することで、より深い洞察と解釈が得られます。
アンケートデータを集計するだけでは十分ではありません。集めたデータを適切に分析し、有効な情報として活用することが、ビジネスの成功への道です。
多変量解析の活用をご検討の方はお気軽にお問い合わせください。私たちグルーブワークスが全力でサポートいたします。
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