いきなり質問です。

Q.あなたの趣味は何ですか?

これって結構、答えるのが難しいですよね。

「よくツーリングにいきますね」
「最近、燻製づくりにはまっています」
「ジャズにはちょっとうるさいです」

などといった、カッコいいお父さん的な趣味がでてくればいいのですが、だいたいは「スポーツ観戦」とか「読書」など無難なところに収まってしまうのではないでしょうか。

さて、国が実施する統計調査のうち統計法により特に重要なものとされる「基幹統計調査」のひとつに「社会生活基本調査」があります。この調査は、全国の約9万世帯の世帯員のうち10歳以上の約20万人を対象に実施しており、「趣味・娯楽活動」についても調査しています。
昨年10月に実施した平成28年(2016年)調査の結果が公表されましたので、わたしたち日本人がどのような趣味・娯楽を行っているのかを見てみましょう。

趣味・娯楽の行動者率(10歳以上)

以下は、「趣味・娯楽」の種類別行動者率のグラフです。

出典:「平成28年社会生活基本調査結果」(総務省統計局)データを加工して作成
※「行動者率」:過去 1 年間(平成27年10月20日~28年10月19日)に該当する種類の活動を行った人の割合。

最も多いのは、「映画館以外での映画鑑賞」で、次いで「CD・スマートフォンなどによる音楽鑑賞」と、自宅に居ながらもできる趣味が並んでいます。
3番目が「映画館での映画鑑賞」で、4番目が「趣味としての読書」となっていますので、「映画鑑賞」「音楽鑑賞」「読書」が3大趣味と言えそうです。

「音楽鑑賞」といえば、音楽のまち・かわさきを彩る真夏のイベントとして今や恒例となった「フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2017」(https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/)が7月22日(土)から始まります。今年は「気分奏快」のキャッチフレーズのもと、8月11日(金)まで全21公演が開催される予定です。
サマーミューザは、なんとなく敷居が高いイメージがあるクラシック音楽を身近に感じることができる機会です。メイン会場のミューザ川崎シンフォニーホールは「子供の受け入れに寛容なホール」としても知られていますので、これから夏休みを迎えるお子様と一緒のお出かけ先としてもよいですね。

さて、行動者率の低い方を見てみると、「囲碁」「洋舞・社交ダンス」「茶道」「邦舞・おどり」といずれ劣らぬ「シブい」趣味が並ぶ中、藤井聡太四段の登場で、このところ脚光を浴びている「将棋」も、下位グループにランクされています。調査の実施時期が昨年10月ですので、もし今年調査を実施していたら、「将棋」は間違いなくもっと高い結果になっていたことでしょう。

以下は昭和61年(1986年)調査以降の、15歳以上での将棋の行動者率の推移をグラフにしたものです。
調査を重ねるごとに将棋の行動者率は低下してきていましたが、前回・今回と少し落ち着いてきた模様です。
藤井四段の連勝記録が大きなニュースになる中で、若手のイケメン棋士への注目も集まっているようですので、このまま将棋人気が定着していけば、今後は行動者率が上昇に転じるかもしれません。
因みに、これまでの調査結果の中で将棋の行動者率が最も高かった1986年は、前年12月に史上3人目の中学生プロ棋士となった羽生善治三冠が実質的にデビューした年なんですね。

将棋の行動者率(15歳以上)

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