調査結果は、多くの場合、全体に占める該当者の割合を示したパーセントの数字として報告されます。
たとえば、広告の調査で、全体の35%の対象者が「たいへんよい=トップ・ボックス」と答え、45%の人が「よい=セカンド・ボックス」と答えた場合のトップ2ボックス・スコアは80%ということになります。
問題は、どの程度の信頼度をもって、「全体の80%の人が、(少なくとも)よいと考えている」と言えるかということです。
この信頼度の問題は、「母集団の規模」「調査の対象となったサンプルの規模」、そして「トップ2ボックス・スコアのレベル」によって左右されることとなります。
[95%の信頼度のもとでの信頼区間早見表]
トップ2ボックス・スコア | ±10% | ±5% |
90%(あるいは10%) | 35サンプル | 138サンプル |
80%(あるいは20%) | 61サンプル | 246サンプル |
70%(あるいは30%) | 81サンプル | 323サンプル |
60%(あるいは40%) | 92サンプル | 369サンプル |
50% | 96サンプル | 384サンプル |
上の表に示すように、母集団の規模が極めて大きい場合には、調査対象者(サンプル)が61人いて、トップ2ボックスの評価をした人が80%であれば、95%の信頼度をもって、「母集団のスコアは、70%~90%の間にある(信頼区間=±10%)」ということができます。
95%信頼度とは、具体的には「100回同じ調査を繰り返した時、95回までは、信頼区間の中に母集団の比率(スコア)が入ることを意味します。
もし、調査対象者が246人いた場合には、同じく95%の信頼度のもと「母集団のスコアは、75%~85%の間にある(信頼区間=±5%)」ということができます。
サンプルサイズが大きくなればなるほど、信頼区間が狭まる(言い換えれば、調査結果の精度が増す)ことになります。
また、信頼区間を一定以上に保つためには、トップ2ボックスのスコアが50%に近づけば近づくほど、大きなサンプルサイズが必要になります。
なお、ご参考までに、サンプルサイズをn=500とした場合の、ざっくりとした信頼区間は以下の通りです。
トップ2ボックス・スコア | 信頼区間(95%信頼度) |
90%(あるいは10%) | ±2.6% |
80%(あるいは20%) | ±3.5% |
70%(あるいは30%) | ±4.0% |
60%(あるいは40%) | ±4.3% |
50% | ±4.4% |
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