「お客様のことは”肌感覚”でわかっているから、調査なんかしなくてもよい」
と、おっしゃる方がいます。
これはおっしゃる通りですが、それで大丈夫なのは一人親方の会社のみ。
社員がいる場合はこの”肌感覚"では伝わりません。
社員にうまく伝えるにはすべて数値化する必要があります。
調査を行うと、肌感覚でとらえるしかなかった顧客ニーズを「平均で3.7点」とか「全体の63%」のような数値化された客観的な情報として、社内で共有することができます。
”この平均3.7のところを次回までに4.0になるように頑張る”
”売上の低迷とともに、この部分の数値が63%から55%に落ちている。ここを強化しなければ”
などなど、数値で見ると問題点がハッキリしてきます。
しかしながら、時に数字が独り歩きしてしまい、「平均」的な人を意識しすぎて、一人ひとりの顔が見えてなくなってしまう場合もあります。
そういう場合の調査結果を見る際の工夫の一つとして、平均や%ではなく「総量」に注目してみることも有効です。
たとえば、5段階評価の満足度の目標値が平均4.0点に対して、今月の調査では平均点3.7点であった場合、
「今月は100人のお客様から合計370点をつけていただきました。
目標の400点まであと30点です。
皆さん方10人が、各自3人のお客様からプラス1点の評価をしてもらえば、目標達成です。」
と伝えるほうが、より身近な目標として、一人ひとりのお客様を意識した具体的な行動につながりやすい感じがしませんか。
あわせて、評価の分布を確認することも有効です。
「前回に比べると、4点が10人減って、その分、3点が増えているけど、何が原因なんだろう?」と、平均を離れて、「個客」にフォーカスして深堀して考えることで、真の顧客理解が進みます。
一つひとつの評価の積み重ねである総量を意識すると、目標を具体的にイメージすることができ、より大きな行動力をもたらしてくれるわけですね。
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