BtoBの顧客満足度調査(CS調査)

BtoBの顧客満足度調査(CS調査)重要性とその実施方法

~伴走型支援で成長をリードする~

多くのBtoB企業が顧客満足度調査(CS調査)を実施していますが、調査結果を単に「満足度◯◯%」と把握するだけで終わらせるのはもったいないことです。
満足度調査を実施すると、自社の価値が顧客にどのように伝わっているか?自社の戦略が正しい方向に向いているか?がわかります。
調査を通じて顧客の声を的確に把握し、迅速に対応することで、顧客との長期的な信頼関係を築き、競争優位を確立します。

ここでは、BtoB顧客満足度調査を実施する際に鍵となる重要なポイントとして、以下の点について詳しくご紹介します。

  1. 顧客の本音を深く引き出す調査設計
  2. 徹底的なデータ分析で具体的なビジネスチャンスを発見
  3. 調査の精度を左右する回収率を高めるための工夫
  4. 調査の価値を高めるタイムリーなフィードバック

1. 顧客の本音を深く引き出す調査設計

BtoBの顧客層には、意思決定者、実務担当者、エンドユーザーなど異なる役割の人々が含まれ、それぞれが重視するポイントが異なります。これらの異なる層に対して最適な調査設計を行い、その本音や潜在ニーズを最大限に引き出すことができます。

クライアント企業が持つ業界知識と、私たちの調査ノウハウを組み合わせ、調査の設問設計から実施プロセスまで最適な方法を選定することで、顧客の本音を引き出し、その声を最大限に活かせる調査設計が実現します。

意思決定者への調査

意思決定者は、企業の持続可能なビジネス関係やコストパフォーマンスを重視します。彼らに対しては、継続利用意向や取引拡大の意欲を探る質問が効果的です。これにより、長期的な取引継続の可能性やリスクを早期に把握することができます。

実務担当者・エンドユーザーへの調査

一方、実務担当者やエンドユーザーは、製品やサービスの実際の使い勝手やサポートの質に重点を置きます。実務に直結する視点からの意見を集めることで、顧客満足度の向上だけでなく、製品・サービスの品質そのものを向上させるための具体的なヒントを得ることができます。たとえば、顧客が望む情報の提供や提案力の強化といった形で実際のアクションプランに反映されます。

細部へのこだわりが設計の本質

満足度調査では、以下の「A」形式の5段階評価をよく目にします。多くの場合、これは有効なやり方ではありません。顧客満足度調査を実施しようとするBtoB企業であれば、不満足はほとんどでてきません。不満足を細分化してみるよりは、「B」のように満足のレベルをもっと詳しく分けてみる方が効果的です。

よくある5段階評価と、BtoBCSに最適な5段階評価の比較

「B」形式の5段階評価での「やや満足」というのは「満足な点と不満足な点を天秤にかけてみると、満足な点の方が少し多いかな」ぐらいの評価でしょう。ここは満足には含めずに、「非常に満足」+「満足」=「満足している顧客」、「やや満足」+「ふつう」+「不満足」=「満足していない顧客」としてその違いを詳しく見ていくと、改善点についてのヒントが浮かび上がってきます。

聞く相手や聞き方が違えば、得られる結果も異なります。顧客満足度調査では、適切な対象者を設定し、設問文や選択肢の表現や順序にも細かく注意を払って最適な聞き方をすることで、調査から有益な情報を得ることができます。

「BtoB顧客満足度調査 ビジネスを変える実践ガイド」には、調査協力依頼状や調査票、報告書のサンプルなど、BtoBビジネスの現場で使える資料を多数掲載しています。100ページを超える詳細なノウハウ解説になっており、調査票の作成からデータ活用、改善計画まで、実践的なアプローチを学ぶことができます。「これから顧客満足度調査をはじめたい」という方はぜひダウンロードしてください。⇒BtoB顧客満足度調査のすべてを網羅したガイドブックをダウンロードする(無料)

2. 徹底的なデータ分析で具体的なビジネスチャンスを発見

顧客の本音を引き出した後は、そのフィードバックをいかに深く分析し、ビジネスの改善に役立てるかが、顧客満足度調査の成功を左右します。
単なる集計やグラフ化にとどまることなく、重回帰分析などの多変量解析手法を駆使して、真の改善ポイントを見つけ出します。

定量と定性の融合アプローチ

満足度調査の回答には、数値データだけでなく、顧客が自由回答で示す具体的な要望など定性的な情報が含まれています。

クロス集計や自由回答の分析、重要度分析など、定量と定性の両面から様々なアプローチを駆使して深く分析することで、具体的なアクションに結びつく情報を導き出すことができます。

クロス集計で顧客を細分化してみる

顧客をいくつかのセグメントに分けて調査結果を比較してみると、全体像からは掴みきれない傾向が見えやすくなります。

BtoBの顧客満足度調査では、調査データに社内で保有する顧客データを紐づけて、「支店別・部門別」「利用期間別」「年間購入金額別」などの切り口でクロス集計を行うことができます。集計結果の比較を通じて、成功要因や改善が必要な点等についての洞察を深めて、さらに詳しい分析に向けた仮説を立てます。

優先度の特定:何を、どう改善すべきか

何を優先的に改善すべきかを特定するためには、満足度と重要度を組み合わせた分析が有効です。満足度は顧客による評価の集計結果で、重要度は評価データを重回帰分析などの多変量解析を用いて数値化します。
重要度が高い要素について顧客がどれほど満足しているかを注視することで、顧客にとって最も価値があり、かつ、まだ改善の余地があるポイントが浮き彫りになります。これにより、最優先で取り組むべき分野を具体的に特定し、効率的な改善活動が可能となります。

満足度 vs. 重要度のマトリックス。「お客様ニーズの理解度」は重要度が高く、満足度も高い。したがってここが現状の強みであり、維持・強化する。一方、「企画提案力」は重要度が高いが、満足度は低い。優先的にここの改善に取り組む。

競合他社との比較:貴社の強みと差別化を見極める

さらに、競争他社との比較を視野に入れることで、貴社の強みや差別化ポイントを明確にします。たとえば、特定の項目で競合他社に比べて高い満足度を得ている場合、その要素は貴社の明確な強みとしてとらえられます。逆に、重要度が高い項目で競合よりも劣っている場合は、最優先の改善課題となります。

BtoBの顧客満足度調査(CS調査)の分析結果の例。戦略的改善マトリックス(例):競合他社についての評価情報があれば、重要度と満足度をマトリックスに整理して、競合と比べた場合の自社の強み/弱みを明らかにすることができます。
例のように重要度が高い要素で自社の評価が競合他社よりも有意に高ければ、その要素は間違いなく自社の強みと考えることができます。

このように、競合他社との比較を加味した分析により、貴社が市場でどの位置にあり、どの部分を強化すれば競争優位を築けるかを具体的に示すことが可能です。

自由回答分析で顧客理解をさらに深める

当社のBtoB顧客満足度調査の特徴の一つは、自由回答を最大限に活用するところにあります。効果的な自由回答質問を通じて、顧客が満足した点、不満に感じた点について詳細なフィードバックを収集し、徹底的に深掘りした分析を行います。単なる「満足」「不満」という表現にとどまらず、具体的な経験や背景を読み解くことで、顧客が特定の製品やサービスに期待する改善点や新たな要望を把握することができ、それをもとに顧客視点に立った改善策を導き出します。

これらのアプローチにより、顧客との関係性を深め、具体的で解像度の高い改善策の実行を推進する確かな意思決定のための情報基盤を得ることができます。

3. 調査の精度を左右する回収率を高めるための工夫

BtoB企業では、製品やサービスの特性上、顧客企業の数が絞られていることが多く、1社1社から得られるフィードバックが非常に貴重です。自社の顧客基盤の中から最大限の情報を引き出すためには、調査の回収率を可能な限り高くすることが調査成功の鍵となります。

アンケートのデジタル化

近年、デジタル化が進む中でWebアンケートを希望する企業が増加しています。Webアンケートを導入することで、迅速かつ効率的な回収が可能となり、調査プロセス全体の最適化を図ります。一方で、調査に回答する顧客の側にも、書類として残したい、あるいはセキュリティ上の理由でアンケートサイトへのアクセスが制限されているなど、さまざまな都合があります。

そのため、郵送調査やWebと郵送を組み合わせたハイブリッド調査を実施する場合もあります。ハイブリッド調査では、アナログ情報をデジタル化し、集計や分析用のデータ統合を行うことで、調査結果を効果的に活用できる形に整えます。

当社には、ハイブリッド調査を含め、紙のアンケートからWebアンケートへの移行について豊富な経験があり、顧客企業の特性や実情に応じて、最適な調査アプローチを柔軟に提案・実施します。

調査票デザインにもこだわり、回答しやすさを向上

デジタル化による効率化とともに、調査票のデザインにもこだわることで、回収率をさらに高めることが可能です。適切な質問量、回答しやすいフローを設計し、対象者が「これなら回答してみよう」と思えるようにします。

Webアンケートでは、簡潔で直感的に回答できる画面を作成し、郵送調査を併用する場合でも、調査票が届いた際に内容をすぐ確認できるよう、シンプルでわかりやすいレイアウトを工夫し、回答者の負担を軽減することが大切です。

その他にも、調査の案内方法や調査期間の設定内容などが回収率に影響を与えます。
要点をおさえて丁寧に手配することで、当社のお客様ではそれまでに比べて調査の回収率が大幅に向上しています。

4. 調査の価値を高めるタイムリーなフィードバック

満足度調査は、顧客から直接フィードバックを受け取る重要な機会です。しかし、フィードバックは時間が経つにつれてその効果が薄れてしまいます。

集まったフィードバックを速やかに共有することで、顧客の意見や要望に対して迅速に対応でき、製品・サービスの改善にすぐに取り組むことができます。これにより、顧客の期待に応え、さらにはそれを超える価値を提供することで、信頼関係が強化され、競争力の向上にもつながります。

特にネガティブなフィードバックが含まれている場合、迅速な対応がとりわけ重要です。不満を抱えた顧客の声を放置すると、信頼を失い、最終的には顧客を失うリスクが高まります。

当社のリサーチャーは、個々の回答内容に細かく目を通し、即時対応が必要なフィードバックを見逃しません。特にネガティブなフィードバックがあった場合、迅速にクライアントに報告し、必要な対応をすぐに行えるようサポートします。

迅速な対応は、顧客満足度を高めるだけでなく、ビジネスの信頼性を強化し、長期的なパートナーシップを築くための礎にもなります。顧客の声にすぐに耳を傾け、改善策を迅速に実施することで、顧客との関係をさらに強化していくことができます。

成果というゴールを目指す「伴走型支援」

当社のBtoB顧客満足度調査(CS調査)は、単なるデータ収集に留まらず、貴社のビジネス目標に寄り添い、実際の成果に結びつけるための「伴走型支援」を提供します。私たちの役割は、調査結果に基づいて貴社がどのように行動すべきかを一緒に考え、的確な改善策を実行できるようサポートすることです。

顧客満足度調査は、単発の取り組みではなく、継続的なプロセスです。顧客ロイヤルティを強化し、長期的な関係性を維持するためには、一度の改善策で終わらせるのではなく、フィードバックを基にした持続的なアクションが求められます。
伴走型支援は、この「終わりのない旅路」において、貴社の隣で常にサポートし続け、調査の度に新たな課題や機会を発見し、次のアクションへとつなげていくことで、顧客満足度の向上とロイヤルティ強化を実現します。

当初10%未満だった調査回収率が40%以上に改善し、その結果、顧客のフィードバックに基づいた新たな施策で顧客満足度の向上を目指すことができたクライアントがあります。
数値確認に終始していた満足度調査が、顧客のリアルなニーズや要望を引き出すツールへと変わり、社員全体が主体的に改善策を検討する文化が根付いたクライアントもあります。

次は貴社の番です。
顧客満足度向上にむけ、まずは当社の無料相談をご利用ください。

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