まもなく岸田内閣発足後初の国政選挙となる参議院議員選挙があります。
今のところ、6/22に公示、7/10(日)に投開票となる見通しです。

参議院議員の定数は、2018年に6人増えて248人になりました。
今度の選挙では半数の124議席に欠員補充の1議席を加えた125議席を争います。

ちなみに現在の参議院の勢力図は以下の通りです。

参議院議員数(2022年5月時点)

参議院の過半数は125で、与党は今度の選挙で少なくとも57議席を獲得すれば過半数を維持できます。

内閣支持率と政党支持率を足した数字から政権の安定度を占う「青木率」は、50を下回ると危険シグナルとされています。
岸田内閣は、政権発足後半年以上経っても内閣支持率だけで50%以上をキープしてますので、今のところ参院選で波乱はなさそうですね。

青木率

出典:NHK「政治意識月齢調査」

ただ、与党が安定していて大きな争点もないとなると、選挙に対する関心も薄れるでしょうから投票率の低下が気になってきます。
前回(2019年)の参院選の投票率は48.8%で過去2番目の低さでした。

参院選投票率の推移

ちなみに、最も投票率が低かったのは1995年で44.5%でした。
当時は自社さ連立政権で、首相は社会党の村山富市氏でした。
非自民連立政権の誕生で自民党が下野したものの、期待された細川・羽田内閣は短命に終わり、自民党が社会党と組んでまでなりふり構わず政権復帰したことで白けた有権者も多かったのでしょう。

なお、前回の投票率を年代別にみると、人数の少ない30代以下は3~4割しか投票に行っておらず、高齢者の政治的な影響力がますます強まっていきそうです。

「有権者数」:令和2年国勢調査人口
「年代別投票率」:総務省発表資料

さて、近年は国政選挙のたびにテレビ各局で選挙特番を放送し、競うように開票状況を伝えています。
中には、投票が締め切られる午後8時直後に、開票率0%の段階で「当選確実」のテロップを流すところもあります。

これは、報道各社が実施する事前調査や投票所での出口調査の結果などから、その候補者の当選が確実視されるからです。
ただし、衆院選の小選挙区や、参院選でも選挙区から1人しか当選しない一人区の場合は当選者を比較的予想しやすいものの、改選定数が2人以上の複数人区において当落線上で数人が競っていると当てるのはかなり難しいようです。

また、期日前投票の増加は出口調査の精度に影響してくるかもしれません。
期日前投票は2003年11月に導入されたのですが、回を追うごとに利用者が増加しており、前回の参院選では1,700万人で、投票者全体の3分の1を占めています。

参院選の期日前投票数の推移

出典:総務省「参議院議員通常選挙結果調」

全体の投票率が低下傾向にある中で期日前投票が増えてきているということは、今まで投票に行っていなかった人が期日前投票のおかげで選挙に行くようになったというよりは、これまで選挙に行っていた人達が期日前投票にシフトしていると考えるべきでしょう。

期日前投票の出口調査はコストや会場の都合でなかなか実施できないようですが、投票日と期日前投票で投票行動に違いがあるかどうか定期的に検証していきたいところです。

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