今日、2月1日は東京都と神奈川県の私立中学の入学試験解禁日です。
昨年は、2月1日だけでも36,000人程度の受験者があったそうですが、今年もほぼ同じくらいの受験者数になるだろうと言われています。
一足先に、埼玉県では1月10日に、千葉県では1月20日に入学試験を開始しており、東京都や神奈川県の受験生による「お試し受験」もあって、受験者数が非常に多くなっています。
特に受験者数の多い学校(試験回)の受験者数/合格者数は以下の通りです。
今日から始まる東京都と神奈川県でも、2月1日の開成中学、2月2日の豊島岡女子学園中学(第1回)、そして2月3日の浅野中学、早稲田中学(第2回)、海城中学(第2回)などの試験に対して1,000人を超える受験生が出願しています。
受験生・保護者・学校関係者に、塾関係者やマスコミ関係者を加えると、とんでもない人数に膨れ上がりますので、試験会場にたどり着くのも大変だろうと思います。因みに、「マンモス入試」として有名な市川中学の第1回入試会場は幕張メッセ(国際展示場1ホール、2ホール)です。
さて、小学校6年生のうちのどれくらいの割合が中学受験に挑んでいるのでしょうか?
また、その割合は増えているのでしょうか?あるいは減っているのでしょうか?
文部科学省が、学校教育法に規定されるすべての学校および市町村教育委員会を対象に実施している「学校基本調査」では、毎年5月1日時点での在学者数を調べています。
「学校基本調査」は1948年(昭和23年)から毎年実施されていますが、キリのよいところで1980年 (昭和55年)以降のデータを調べてみました。
一都三県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)を合計して、各年度の中学1年生が在学する学校の種別割合をグラフにすると以下のようになります。
1980年は5.7%だった私立中学校在学者の割合は、1992年に10%を超え、2008年には14.6%とピークに達しますが、同年9月のリーマンショックの影響で翌2009年以降は減少に転じ、2015年は13.1%となっています。これに学力検査や適性検査で入学者を選考・選抜する国公立中学校や中等教育学校を加えると、いわゆる「受験」を経て入学した生徒の割合は14.2%になります。
2015年5月1日時点の一都三県の小学6年生は297,634人ですので、このうちの14%強が受験すると考えると、今年度の受験者数は43,000~44,000人程度とみることができそうです。
因みに、全国の都道府県別で見てみると以下のようになります。
私立中学校と国公立中学校や中等教育学校を合計した割合は、全国平均では8.9%です。
首都圏の一都三県以外では、関西地域の府県や広島県などで「受験」率が高くなっていますが、特に目を引くのは高知県の多さで、私立中学校と国立・県立中学校を合計すると23.0%になります。
高知県内の中学入試解禁日は2月20日ですが、土佐塾中学などでは県内入試に先立ち、東京や大阪などで県外入試も実施しています。1月10日に東京で実施された土佐塾中学の県外入試の出願者数は男女合わせて1,657名となっていますので、これも「マンモス」試験ですね。
中学受験はよく「親子の受験」と言われます。
塾のお弁当作りや送り迎えにプリント整理など、これまでほとんどお母さん任せだったのが、いよいよ入試本番を迎えると、入試や合格発表の付添から入学手続きまで、有給休暇を取ってしっかりとお子さんの伴走をされるお父さんも多いそうです。
ゴールテープを切るまで泣き笑いしながら親子で駆け抜ける1週間足らずの時間は、この上なく濃密な時間ですね。
プレジデント Family (ファミリー) 2014年 10月号に、「ポーズで心が変わる やる気がでる体操」として「ヘッズアップ」とうメンタルトレーニングの方法が紹介されています。
胸を張って上を向くだけで気持ちが上向きになることが体感でき、笑顔で行えばさらに前向きになることができるそうです。高校球児が甲子園のマウンドで投球前に天を仰ぐのも、「顔を上げるとプラス思考になれる」という心理的効果を利用した「ヘッズアップ」をしているのだそうです。
朝家を出るとき、試験会場に入る時、少しでも緊張を感じたら、親子で上を向いてにっこりしてみましょう。
そして、しっかりと前を向いて歩いていきましょう!
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