「リピート率改善につなげるアンケート活用術」シリーズの第1回目です
顧客の“気持ちの動き”に着目し、新規〜リピーター〜離脱層までを見える化する調査設計と分析のヒントをご紹介しています。
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「売れた」だけでは終われない時代に
どれだけ広告で認知を獲得し、新規顧客を呼び込んでも、その多くが“1回限り”で離れてしまっては、ビジネスは安定しません。特に、顧客獲得単価が高くなっている現在、「せっかく買ってくれたお客様を逃さない」ことこそ、収益改善の近道です。
このコラムでは、初回購入からリピート・ファン化に至る過程の中で、どのようにアンケートを活用すればリピート率を高められるのか、その実践的な方法をご紹介します。
なお、顧客満足度調査の全体像や設計・分析の基本を押さえておきたい方は、こちらのコラムもあわせてご覧ください。
▶ 顧客満足度調査(CS調査)の完全ガイド|基礎から活用まで徹底解説
なぜ「買ってくれたのに離れる」のか?
新規顧客の多くは、購入直後が「期待のピーク」。その後、時間の経過とともに満足度が低下し、不安や後悔を感じやすくなります。
これは「バイヤーズリモース(Buyer's remorse)」と呼ばれる心理状態で、「本当に良い選択だったのか?」という迷いが原因です。
リピートの前に立ちはだかるこの“壁”を乗り越えるには、「新規顧客アンケート」で初回購入直後の顧客の声に耳を傾ける仕組みが重要です。

「新規顧客アンケート」で後悔を期待に変える
新規顧客向けアンケートには、次のような役割があります。
🔷 行動の正当化:なぜこの商品を買ったのか、改めて自覚し、選択を納得できる
🔷 企業への信頼感:自分の声を聞いてくれる姿勢に安心感を抱く
🔷 社会的証明の強化:他の購入者の意見を知ることで不安が和らぐ
実施タイミングのポイント
新規顧客向けアンケートをいつ実施するかはとても大事なポイントで、購入直後、商品到着直後など、「感情が強く残っている」タイミングがベストです。
💡 同梱物にQRコードを添える
💡 登録完了画面やLINE配信などからWebアンケートへ誘導
といったやり方が効果的です。
ただし、同梱物や配信メールが多いと、アンケートの案内が埋もれてしまう点に注意が必要です。
設問設計
購入直後の顧客は、企業との関係性がまだ浅いため、負担の少ないシンプルなアンケート設計が重要です。
4~5問に絞った「短時間で答えられる構成」にすることで、回答率と信頼性が高まります。
【主な設問例】
- 購入時に参考にした情報源(複数選択)
- 購入を決めた主なきっかけ(複数選択)
- 最終的な決め手となったポイント(単一選択)
- 商品・サービスに期待していること(自由記述)
※ サブスク型商品の場合は、初回発送時の同梱物に関する設問も、継続利用を促す改善点の把握に役立ちます。
リピートにつなげるフォローアップと分析活用
リピートにつなげるには、“初回アンケートで終わらせない”仕組みが重要です。
初回の声を起点に、継続利用や満足度の変化を追うことで、改善の打ち手が具体化します。
【活用のステップ】
- フォローアップ調査:一定期間利用後に再調査を行い、満足度や利用実態を確認
- 分析結果の共有:初期対応や商品改善の見直しに活用
- 自由回答の再活用:「お客様の声」として訴求素材やFAQに展開
こうした継続的なプロセスが、初回の関心を“長期的な関係”へと育てていきます。
広告よりも「後悔を防ぐ体験設計」
ブランド成長の起点は、ライトユーザーの獲得と同時に、「せっかくの新規顧客を後悔させない」体験を作ることです。
アンケートはそのための有効な武器になります。
特別な仕掛けではありませんが、今の仕組みにほんの少し工夫を加えるだけで、次回購入の確率は大きく変わる──それが私たちの実感です。
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「うちの商品に合うアンケート設計って、どんなもの?」
「まず何からはじめればいい?」
そんなご質問からでも構いません。
初回顧客の“心の揺れ”を読み解き、リピートにつなげる──そんな仕組みを一緒に考えてみませんか。
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