顧客が離れた理由、見えていますか?
「不満はなかったのに再購入されない」
「対応に問題はなかったのに継続されない」
実は、こうした“静かな離脱”の裏には、従来の満足度調査では拾いきれない本音が潜んでいます。
そこで当社がご提案するのが、離脱・休眠顧客を対象にした再接続のための調査、「BCS調査(Beyond-CS調査/顧客再接続調査)」です。
従来のCS調査の限界
多くの企業が導入している顧客満足度調査(CS調査)は、いま現在つながりのある顧客の満足度や改善点を把握するには非常に有効です。
しかし、「離れてしまった顧客」の声までは拾えません。
離脱や解約の理由はさまざまです。
- 不満があったけれど、あえて伝えずに離れた
- 不満はないが、他社のほうが魅力的に見えた
- 担当者変更や環境変化による自然消滅
こうした背景を知るには、既存顧客調査とは異なるアプローチが必要です。
BCS調査とは
BCS調査は、離脱・休眠顧客を対象に「なぜ離れたのか」「戻ってくる可能性はあるのか」「どんな改善があれば戻ってもらえるのか」を探る調査です。
従来のCS調査では聞かない、次のような設問で構成されます。
- 離脱や休眠に至った背景(主観的要因)
- 今後の再利用・再契約の可能性
- 改善してほしい点や要望(自由回答)
顧客の“気持ちの履歴”に目を向けることで、再接続の糸口を可視化します。
活用目的と導入効果
BCS調査の活用目的は、単なる「失敗理由の把握」ではありません。
主な活用目的
- 離脱顧客への再アプローチ(メール/電話/キャンペーン等)
- 解約理由のパターン把握 → 商品・サービスの改善
- 顧客対応・営業プロセスの見直し
- 対象者の絞り込みによるマーケティング精度向上
活用事例
- BtoC通販企業:休眠ユーザー向けの再購入キャンペーンに活用
- BtoBメーカー:顧客ロスト理由を分類し、リテンション施策を再設計
- 会員制サービス:顧客の「戻ってもいいと思える条件」を探索
BtoB・BtoCでの使い分け
BCS調査は、BtoB/BtoC問わず活用可能ですが、設問構成や分析視点には違いがあります。
🔷 BtoBでは:記名式で顧客データと紐づけて分析 → 個別対応へ展開
🔷 BtoCでは:無記名式で心理傾向やパターンを探索 → セグメント別施策へ展開
よくあるご質問|BCS調査(顧客再接続調査)について
【調査の目的と特徴に関するご質問】
顧客満足度調査とBCS調査はどう違うのですか?
顧客満足度調査は、現在つながっている顧客を対象に満足度や改善点を把握するものです。一方BCS調査は、すでに離れてしまった顧客や休眠状態の顧客を対象に、「なぜ離れたのか」「再接続の可能性はあるか」といった本音を探る調査です。
BCS調査は、顧客との関係修復や再接続に本当に役立つのでしょうか?
はい。BCS調査は単なる情報収集ではなく、顧客と再び対話を始めるきっかけをつくるための調査です。企業が「もう一度つながりたい」という誠意をもって声を聞くことで、改善の糸口や再利用の可能性が見えてきます。
【実施主体と第三者支援に関するご質問】
BCS調査では、実施主体は企業自身でしょうか? それとも第三者が代行する形ですか?
BCS調査は、企業自身が主体的に顧客の声を聴くことを重視しています。顧客にとっては、実施主体=接続主体となります。顧客に対して、「もう一度つながりたい」という企業の姿勢がきちんと伝わるよう、私たちは裏方として、設問設計や依頼文作成などで伴走支援を行います。
なぜ第三者の関与が必要なのですか? 自社だけで実施するのは難しいのでしょうか?
BCS調査では、「営業目的ではない」「誠実な傾聴姿勢」が伝わる調査設計が重要です。そのため、第三者による言葉のトーン設計や分析設計の工夫が有効です。ただし、企業の主体性を損なわずに、あくまで後方支援的に関与するのが私たちの立ち位置です。
回答が営業的な意図に警戒されてしまわないか、不安があります。
その懸念はもっともです。そのため当社では、「なぜ今ご意見を伺いたいのか」を丁寧に伝える誠実な依頼文を作成し、売り込みではなく“対話のきっかけ”であることを明確にしていきます。対象者に安心感を与えることが、新たな信頼関係構築の第一歩になります。
【実施方法・効果に関するご質問】
離脱した顧客にアンケートを送っても、回答してもらえるのでしょうか?
適切な手法を取れば、一定の回答率を確保できます。たとえば紙アンケートに返信用封筒を同封したり、誠実な呼びかけ文を添えることで、「答えよう」と思っていただける環境を整えることができます。
BtoBでもBCS調査は有効ですか?
はい、BCS調査はBtoB・BtoCを問わず有効ですが、BtoBならではのメリットもあります。たとえば記名調査や既存の顧客データと連携しやすいため、離脱前後の状況を比較しやすく、改善施策の立案に直結します。
BCS調査は、いきなり本番調査から始めるのではなく、段階的に進めることもできますか?
はい。むしろ、BCS調査では「スモールスタート+段階的ステップアップ」の進め方を強くおすすめしています。
具体的には、まずパイロットテスト(小規模な試行調査)を行い、その結果をもとに以下のような点を検証・改善していきます。
- 回収率のベースライン(=再接続の可能性の見込み)
- 設問構成や表現の適切さ(自由回答の得られ方、選択肢の選ばれ方)
- 回収率を高めるための送付方法・案内文・タイミングの工夫
回収率は、単なる“回答率”ではなく「再接続率」にも直結する重要指標です。特にBtoBの場合は、1件の再接続=再導入による事業インパクトが非常に大きく、慎重な試行→改善→本調査という流れが成功のカギを握ります。
また、パイロット調査で得られた回収率は、貴社と顧客との関係性の「温度感」を測る指標にもなります。そこで得られた知見を活かし、本調査をより効果的に展開することで、単なる情報収集ではなく、実際の再アプローチにつながる調査として機能させることが可能です。
導入の流れと当社のサポート
以下の流れでスムーズに導入していただけます。
- ヒアリング(調査目的の確認・対象者設計)
- 設問設計・画面作成
- 調査実施(Web/郵送)
- 分析・報告
- 再接続のための改善提案
すべての工程で、専任担当が伴走型で支援します。
また、BCS調査の概要や設問例をまとめた資料もご用意していますので、お問い合わせフォームから「資料希望」とご連絡ください。
「満足していたはずの顧客が、なぜ離れていったのか?」
その答えを知ることが、真の改善と成長の出発点になります。
BCS調査は、その“失われた声”に耳を傾け、再びつながるための第一歩です。
「実施できそうか」「どこから始めればいいか」など、小さなご相談からでも承っていますので、お気軽にご連絡ください。
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