お客様が自社の商品・サービスにどのくらい満足されているかは、「顧客満足度(CS)調査」で明らかにします。

顧客満足度調査では、商品やサービスの利用を通じた「顧客体験」の評価を測定し、その結果を「満足度」という数値で表します。数値化されたデータが意思決定の際の大変重要な判断材料となります。

満足度の高い「顧客体験」は、利用し続ける、より多く利用する、他の人にすすめる、といったロイヤリティの高い行動につながり、ビジネスの成長に大きく寄与することになります。

競合他社との比較や満足度の構造分析を通じて、自社の強みや弱みを明らかにし、商品やサービスの改善のための具体的なアクションプランを策定することが重要です。

顧客は二度評価する

よく「顧客は二度評価する」と言われます。
商品・サービスを「買う」時と商品・サービスを「使う」時の2回、顧客による大きな意味を持つ評価が行われます。
前者は新規集客の成否を決める評価で、後者は継続利用や推奨行動に影響を与える満足度評価です。

多くの場合、新規集客の要因=満足要因とはなりません。
購入時とは異なる利用時の評価基準を理解してマーケティング上の手を打っておかないと、どんなに多くの新規顧客を獲得しても、リピーターが一向に増えないという事態を招いてしまいます。

会社にとって、お客様の問題や不満を一つひとつ解決し、つながりを強め「お客様から選ばれ続ける会社になる」ことはとても大切なことです。
そのためにはまず、顧客満足度調査を実施して、商品やサービスの利用を通じたお客様の「顧客体験」の評価=満足度を測定し、商品・サービスを使い続けてくれるお客様の気持ちを理解することが必要です。

顧客満足度調査の実施をおすすめする理由とは

顧客満足度調査の実施をおすすめする理由の一つに、顧客満足度調査は、他の調査ほどのお金をかけずに、すぐに実施することができるということがあります。

通常、消費者対象の調査を実施しようとすると、調査対象者をリクルートする必要があります。
インターネットのモニターパネルからリクルートしたり、街頭でリクルートしたり、調査対象者のリクルートには結構なコストがかかります。

それに対して顧客満足度調査の場合には、対象者は自社のユーザーですので、対面で、あるいはメールやオンラインで調査への協力をお願いすることができ、他の調査の場合のように、対象者になってくれる人をわざわざ見つけてくる必要がありません。
そのため、顧客満足度調査に関しては、外部の専門調査会社の手を借りずに、すべて自社内で実施しているという会社も少なくないと思います。

「うちはまだやっていない」という方は、後でご紹介する調査票テンプレートをご参考に、是非、顧客満足度調査を実施してみてください。どれも簡単な調査票ですが、そこから得られるお客様の評価は肌感覚とは異なるもので、調査をやってみないとわからない新たな気づきがあるはずです。

調査に慣れてくると、お客様のことをもっと深く知りたい、もっと調査を活用したいという気持ちが強くなってくるでしょう。
顧客満足度調査を実施する「作業」の部分については、専門的なノウハウを持つ調査会社を外部パートナーとして利用して、社内は調査結果の活用とそのための意思決定に多くの力を集中することが有効です。

ここからは、当社がご提供している、お客様について「より多く」のことを、「より深く」理解し、お客様とのつながりを「より強く」して、リピート率を向上していくことを目的とする、顧客満足度調査の活用法をご紹介します。

3つの重要な顧客満足度情報

顧客満足度調査を行うことにより、様々な観点から自社に対するお客様の評価情報を得ることができます。
特に重要な情報は以下の3つです。

顧客満足度調査から得られる3つの重要な情報

① 総合パフォーマンス指標

総合パフォーマンスを見る指標は、「推奨意向」「継続利用意向(再購入・リピート意向)」「総合満足度」です。これら3つの指標から、お客様から見た自社のパフォーマンス評価を数値化して把握します。
数値化することによって、お客様の評価がわかりやすい形で社内に共有されます。また、数値の動きから、取組の効果や市場の変化をいち早くとらえて、確認することができます。

ところで、なぜ、指標が3つも必要になるのでしょうか?
それは、これさえ聞いておけば他には必要ないという絶対的な指標がないからです。

「推奨するような相手がいない/機会がない」などの理由から、実際に推奨する人の割合は推奨意向に比べるとはるかに低いレベルに留まりますし、「変える手続きが面倒」などの慣れ・なじみ・しがらみ要因から、消去法的に継続利用を選ぶお客様もいます。
推奨意向も継続利用意向も、商品・サービスに対する満足や期待とは異なる次元の理由から評価が決まってしまうところがあるため、総合満足度を加えた3つの力を合わせて、顧客ロイヤリティにつながる総合パフォーマンスを測る複合指標とすることが有効なのです。

② キー・ドライバー(重要度情報)

キー・ドライバーとは、総合パフォーマンスに大きな影響を与える要因です。

「お客様が言っているから」と、顧客の要望のすべてに対応しようとすると、どれも中途半端になってしまい、本当に必要な対策を打つことができずに、逆に不満足を拡大してしまうことになりかねません。
総合パフォーマンス指標と顧客接点の評価の関係性を分析して、顧客ロイヤリティを強めるキー・ドライバーの重要度を特定することで、優先度の高い課題に的を絞って取り組んでいくことができます。

③ カスタマー・ボイス(お客様の声)

評価理由を詳しく知るうえで、お客様の生の声(カスタマー・ボイス)が非常に重要な情報となります。
顧客満足度調査では、3つの総合パフォーマンス指標のいずれかについて、その評価理由を自由回答方式で述べてもらいます。

では、3つの総合パフォーマンス指標のどれについて自由回答質問を行うのがよいのでしょうか?

推奨意向では「相手次第」、継続利用意向では「変えるのが面倒だから」などの理由が少なからずあがってきます。より多くの有効な情報を安定して引き出すことができるという点では、総合満足度理由を質問することがおすすめです。
たとえば、総合満足度に続けて、以下のように質問することで、より個別具体的な経験をともなった評価情報を引き出すことができます。

有効な情報を引き出すための自由回答質問方法

自由回答は定性的な情報であり、そこにはお客様が抱える問題やニーズが、お客様の言葉で表現されています。それ自体でも貴重な情報ですが、単に読み込むだけでは十分な活用ができているとはいえません。
自由回答のコメント内容についてコード化(アフターコーディング)したり、テキスト分析を行ったりすることにより、総合パフォーマンス指標の数値の裏側にあるお客様の感情を定量化・構造化して理解することができます。

顧客満足度調査の分析ツール

顧客満足度調査結果の分析においては、全体像を俯瞰したうえで、重要なポイントに的を絞っていくというのが基本方針です。

① CSポートフォリオと戦略的改善マトリックス

キー・ドライバー分析で特定した重要度と現状の満足度の情報は、以下のようなCSポートフォリオに展開して改善課題を探ることができます。

CSポートフォリオ

しかし、評価項目の中には、一定の水準に達していればそれ以上満足度が大幅に上昇することがないものもあり、低い評価=改善が必要とならない場合があります。
以下は、競合ベンチマーク情報と掛け合わせた分析例ですが、他にも前回調査からの評価の推移(上がった/下がった)と掛け合わせるなど、パフォーマンス比較情報を持つ戦略的改善マトリックスからは、さらに強力な優先度情報を特定することができます。

戦略的改善マトリックス

② ロイヤリティ・セグメンテーション

多くの企業で、顧客生涯価値(LTV)などによって顧客をいくつかのセグメントに分類されているものと思います。
たとえば、顧客をそのLTVによってHigh(高)/Medium(中)/Low(低)の3セグメントに分類している場合、セグメント別に調査サイトあるいは調査票を3種類用意して調査を実施することで、無記名調査でも回答者のセグメント分類が可能になります。

LTVが顧客の購買力を表しているのに対して、顧客満足度調査で得られる推奨意向や継続利用意向などの総合パフォーマンスは顧客のロイヤリティを表しています。
総合パフォーマンス指標の評価レベルに応じて、回答者をHigh(高)/Medium(中)/Low(低)の3セグメントに分類することで、以下のような顧客の購買力×ロイヤリティの2軸での詳細分類を行います。

購買力×ロイヤリティ・マトリックス

そのうえで、たとえば、特に重要な顧客セグメントについて、伸びているのか、停滞しているのかといった状況を把握し、満足や不満の要因とそれらの影響の大きさを詳しく理解していくことで、成長のための方策やリスク対策を検討していくことができます。

ロイヤリティ・セグメンテーション

顧客満足度調査票の基本構成

総合パフォーマンス、キー・ドライバー、カスタマー・ボイスの3つの重要な情報を引き出す調査票は、以下の構成となります。

顧客満足度調査票の基本構成

当社では、調査になじみのない方にも、枠組みのしっかりとした顧客満足度調査を効果的に実施していただくことができるよう、基本的な調査内容をパッケージ化してご用意しています。まずは定型サービスではじめて、結果を見ながら、そのときどきのニーズにあわせてカスタマイズしていくのも上手な運用のしかたです。
もちろん、それぞれの会社の状況にあわせた調査設計・分析も得意とするところです。

調査結果にもとづくアクションプラン

顧客満足度調査をうまい具合にPDCAサイクルに組み込めない場合、定期的に実施するものの満足度が大きく落ち込んでいないことを確認するだけの形骸化した調査になってしまうことがあります。

顧客満足度調査を単なる定点観測に終わらせないために、調査結果が出そろったところで社内の各部門の関係者が集まって調査結果をもとに必要な対応を検討し、満足度向上のための具体的な改善策(アクションプラン)を取りまとめるようにします。

そして、アクションプランを実行し、次回調査でその成果を検証することで、満足度調査を起点として、より大きくより高い顧客満足を目指していくスパイラルアップの取り組みを進めていくことができます。

より大きく、より高い顧客満足へのスパイラルアップを目指す

会社が継続的に利益を上げるベースはリピート顧客の存在です。
「お客様から選ばれ続ける会社になる」ために、顧客満足度調査を是非ご活用ください。

顧客満足度調査についての参考情報など

成果につながるCS調査にするためのポイントを7つをとりあげてご紹介します。

顧客満足度を把握するための基本的な調査内容をパッケージ化した定型サービスです。

強みをさらに強化してより高いステージの顧客満足を達成するための顧客満足度調査実施法です。

市場調査の専門家として支援いたします

グルーブワークスは、外資系調査会社で国内外のクライアント企業に対してリサーチ・コンサルティングサービスを提供してきたリサーチャー陣が起ち上げた市場調査会社です。
当社のリサーチャーは、顧客満足度、ブランド、新商品開発などのマーケティング課題に対応したリサーチについて豊富な経験を有しています。

私たちの引き出しの中に、貴社のニーズにこたえる専門ノウハウがあります。