顧客満足度90%超の世界

顧客満足度90%超の世界

顧客満足度90%!

多くの会社にとっては夢のような数字だと思いますが、実際に90%を超える満足度評価を得ているクライアントさんがあります。

満足度調査では、満足している人と不満足の人との違いを見るためのクロス集計を行うことがありますが、ほとんどのお客様が満足していますので、満足/不満足のクロス集計ができません。
そこで、このクライアントさんでは、満足を「とても満足」と「満足」に分けてクロスして、最高評価である「とても満足」の評価を増やしていくためにどういったことが必要になるのかを分析しています。

他にも、満足度が90%を超えているものがあります。
たとえば、京都市が実施した「平成30年京都観光総合調査」では、観光客の満足度(大変満足~やや満足)は、日本人(90.3%)、外国人(97.6%)ともに90%超となっています。

京都観光の総合満足度のグラフ

上のグラフの日本人と外国人の評価の分布に注目してください。
同じ「満足度90%超」でも、外国人では「大変満足」が43.4%であるのに対して、日本人は23.4%と外国人の半分程度です。

日本人と外国人の評価傾向の違いについて、統計数理研究所所長をつとめた故林知己夫先生は、以下のように指摘しています。

私の手元には、様々な調査結果がある。国内の調査では、どれを見ても、「非常に満足」という表現にはあまり回答は集まらないが、「まあ満足」「どちらかと言えば満足」という表現に、回答が多く出てくる傾向がある。
同じ設問を、外国語に翻訳して海外で調査すると、「非常に満足」と答えるケースが多くなるが、日本の「非常に満足」と「まあ満足」を合計すると、日本と他の国は同じような比率になる。
また、日本人は、「どちらともいえない」「時と場合による」という回答を特に好むが、海外では、このような煮え切らない回答はごく少数しか出てこない。

(林知己夫『数字が明かす日本人の潜在力―50年間の国民性調査データが証明した真実』、講談社、2002、P.38)

最高評価について、冒頭でご紹介したクライアントさんの調査では「とても満足」、京都市の調査では「大変満足」としています。
「非常に」と「とても」「大変」の違いについても、非常に興味深い研究がありますので、ご紹介します。

こちらは、三重大学名誉教授の織田揮準先生が1970年に発表された「日本語の程度量表現用語に関する研究」です。
大学生481名を対象とした調査の結果、最高度を表す語の意味付けには以下のような差があるとのことです。

現実の程度量表現用語の尺度

50年前に比べると、「かなり」の意味合いはかなり変わってきているように思いますが、「非常に」と「たいへん」「とても」の差については、今でも大いに参考になります。

顧客満足度調査で、「満足」の中身に着目した分析をするのであれば、日本語の文脈では選ばれにい「非常に」よりも、「とても」や「たいへん」を用いるのがよさそうです。

それから、これは日本人と外国人に共通して言えることですが、大変不満~やや不満を合計した「不満」の割合が、日本人では2.0%、外国人では0.5%と、ほとんど出現していません。

顧客満足度調査をしても、「不満」の割合が5%未満で、「どちらともいえない」割合が多くなる場合には、思い切って「不満」を1つにまとめ、かつ、「どちらともいえない」を外した以下のような変形5段階評価に変えてみるとよいでしょう。

変形5段階評価方法

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