明治150年

明治150年

来年2018年(平成30年)は、明治元年から150年目にあたります。
政府や民間で「明治150年」を記念した行事がいろいろ検討されているようです。

明治への改元は1868年ですが、明治維新を考える上では前年の1867年も重要です。今から150年前の慶応3年には大政奉還が行われ、徳川15代270年にわたる歴史に幕を閉じました。ちなみに、坂本龍馬の暗殺(享年33)が1867年ですし、高杉晋作も同年に病没(享年29)しています。
“維新”というのは中国の「詩経」にある「維(こ)れ新(あらた)なり」という文言から採られた言葉らしいですが、当時の人々は“御一新”と言っており、“維新”という言葉が一般的に使われるようになったのは明治後半以降のようです。なお、英語で明治維新は ”the Meiji Restoration”と言います。”restoration”は回復、復旧といった意味ですが、”the Restoration”といえばイギリスではピューリタン革命と名誉革命の間の時期におけるスチュアート朝の王政復古を指します。明治維新については当てはまるでしょうが、“維新”の訳語としては少しニュアンスが違う気もしますね。

さて、以前にも本欄でご紹介しましたが、日本で初めて国勢調査が実施されたのは1920年(大正9年)のことです。ただ、1872年(明治5年)には戸籍調査を行う等、明治政府は早い段階から統計を重要視してきました。
1872年における日本の人口は3,480万6千人で、現在の3割程度でした。

当時の国の経済力を測るのは難しいのですが、イギリスの経済学者が超長期にわたる世界各国のGDPを推計してホームページ上で公開しています。

●Maddison Project
http://www.ggdc.net/maddison/maddison-project/home.htm

1870年における日本の一人あたりGDPは、737 (1990 Int. GK$)で、2010年には21,935と30倍に伸びています。ちなみに、(1990 Int. GK$)というのは国際比較のための独自の通貨単位で、各国の通貨を購買力平価と物価変動率により1990年のドルに換算したものです。

もう少し身近に、当時の物価についてみてみましょう。
1871年(明治4年)に新貨条例が布告され、貨幣の単位が

1両=4分=16朱=4,000文

から

1円=100銭=1,000厘

に変更されました。

【明治4年発行の旧1円金貨】
明治4年発行の旧1円金貨

明治初期、白米10kgの小売価格は50~55銭だったそうです。
また、1872年(明治5年)に、新橋~横浜間で鉄道が開業しますが、新橋から品川までの運賃(下等)は「6銭25厘」でした。

ちなみに、1885年(明治18年)に初代の内閣総理大臣となった伊藤博文の月給は800円で、当時はエリートだったと思われる大卒初任給(10円)の80倍でした。現在の安倍首相の月給は200万円程度ですので、明治の元勲たちは表向きの報酬だけでも特権的な厚待遇だったことがわかりますね。