土用の丑の日

土用の丑の日

今年は土用丑の日が7/25(火)と8/6(日)の2回あります。
土用は、四立(立春、立夏、立秋、立冬)の前の約 18日間のことで、季節の変わり目です。

立秋前の夏土用は「暑中」と呼ばれ、一年のうち暑さが最も厳しい時期になります。
今年の立秋は8/7(月)で、土用は7/19~8/6の期間になりますが、その間に12日周期の丑の日が2回あるわけです。

昔から土用丑の日には夏バテ防止のために梅干や瓜など“う”から始まる食べものを食べる風習があったそうですが、やはり最もポピュラーなのはウナギでしょうか。

うなぎ

日本では、古代からウナギは精の付く食べものとして知られていて、江戸時代に入ると料理法として蒲焼が大人気となりました。
天然うなぎの旬は、産卵前で脂ののった10~12月頃なのですが、夏にもウナギをもっと食べてもらおうと平賀源内が“土用丑の日”のアイデアを出した、という説は有名ですね。

水産庁の推計値によると、日本のウナギ供給量は年間約5万トンで世界最大のウナギ消費国です。
そのうち国産ウナギは4割、天然ものとなると100トン未満(0.2%程度)で貴重です。

ウナギの供給量の推移
出典:水産庁

輸入ウナギは1980年代半ばから増え始めるのですが、中国産の養殖ヨーロッパウナギが登場すると急増します。
2000年の輸入量は13万トンを超えますが、その後は中国産の加工ウナギに禁止薬物が使用されていることが発覚したり、ヨーロッパウナギがワシントン条約の規制対象になったりして、現在はピーク時の4分の1に落ち込んでいます。

国産ウナギもほとんど養殖ですが、30年前に比べると生産量は半減しています。
人工授精から卵を孵化させる“完全養殖”は実験では成功しているものの実用化はまだ遠く、養殖ウナギは天然のシラスウナギを育てたものです。つまり、親ウナギが減りシラスウナギが少なくなれば養殖も難しくなるわけです。

なお、ウナギの生態、特に産卵に関してはつい最近まで謎に包まれていましたが、2009年にマリアナ諸島付近で東大などの研究チームが世界で初めて天然ウナギの卵を採取し、現在ではニホンウナギの産卵場所はグアム島の西方海域であることがわかっています。

孵化した稚魚は海流に乗って移動しながら変体を繰り返し、日本列島に近づく頃に透明で細長いシラスウナギに成長するのです。
ニホンウナギはIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されています。

昨年のワシントン条約締約国会議では取引規制の対象になりませんでしたが、資源管理を怠っていると、いつかウナギが食べられなくなる日が本当にきてしまうかもしれませんよ。