日本の国宝

日本の国宝

昨年暮れ、テレビ東京の「開運!なんでも鑑定団」の番組収録で、世界に3点しか現存していないとされている曜変天目茶碗が新たに見つかった、と驚きのニュースがありました。
鉄分を含んだ黒い釉薬をかけて焼かれた茶碗を天目茶碗というのですが、その中で宇宙にまたたく星のような美しい斑紋が表れているのが「曜変天目」です。中国の南宋時代(12~13世紀)に現在の福建省にある建窯で作られたものですが、現在の陶芸技術で再現することは不可能とされ、完全な形で残っている3点は茶碗の神品として「三絶」とも呼ばれています。

なお、3点の曜変天目茶碗は、すべて日本にあり

静嘉堂文庫(東京・世田谷区)
・大徳寺龍光院(京都市)
藤田美術館(大阪市)

でそれぞれ所蔵されており、いずれも国宝に指定されています。
今回発見された茶碗には2,500万円の鑑定額が付いたようですが、もし本物の曜変天目であれば、その価値は計り知れません。

さて、文化庁の資料によると、平成28年12月1日現在で日本には1,101件の国宝があります。
絵画、彫刻、工芸品、建造物といった有形の文化財の中から重要文化財が指定され、その中でも特に価値が高いと認められたものが国宝となります。
ちなみに、「人間国宝」というのは、重要“無形”文化財に指定された芸能や技術を体得していると認定された人たちの通称で、個人が国宝として指定されるわけではありません。

国宝の指定件数
(平成28年12月1日現在)出典:文化庁

分野別で最も多く国宝に指定されているのは工芸品ですが、その多くは刀剣や箱物類で、曜変天目茶碗3点を含む陶器は14点しかありません。
なお、国で所有・管理している国宝は2割程度にすぎず、6割近くは寺社、残りが個人(法人)所有となっています。
都道府県別にみると、東京都(277件)、京都府(232件)、奈良県(201件)の3都府県に全体のおよそ3分の2の国宝が集中しており、徳島県と宮崎県には国宝が一つもない状況です。

都道府県別の国宝の指定件数