市場・消費者理解のための商品開発調査

商品の開発やリニューアルを取り巻く不安

  • いい商品だから売れるに違いない!
  • 使ってもらえれば、違いがわかるはず! でも売れない・・・

そういった悩みの解決につながるのが商品開発調査です。

商品の開発やリニューアルに際して、市場調査を上手に活用すると、消費者の感情を理解し、消費者の心を動かすことができます。そして、勘や経験に顧客目線での客観評価を加えることで、成功確率が高まります。
仮に思うような成果を得ることができなかった場合にも、その理由を検証して「次につながる」ノウハウを積み重ねていくことができます。

マーケティングに強い大手(特に外資)では、商品開発の初期段階から、「欲しい」「買いたい」と思う理由を深堀して、それを消費者の心にうまく響くように伝えることができているかを厳しくチェックしています。

商品開発調査の3つのステージ

  1. ユーザーのニーズを理解する
  2. ニーズにこたえる商品・サービスのアイデアを打ち出す
  3. 「欲しい」「買いたい」商品・サービスに仕上げる

ポイントは、量的な裏付けをとるための定量的アプローチと質的な奥行きを得るための定性的アプローチを上手に組み合わせて実施することです。

分類特徴主なリサーチ手法
定量的アプローチインパクト/目を引く「数値」で表す郵送調査、電話調査、インターネット調査、会場調査、など
定性的アプローチユーザーに刺さる「コトバ」で表すデプス・インタビュー、グループ・インタビュー、など


インパクト/目を引く量的な裏付け「数値」と、ユーザーに刺さる質的な「コトバ」が、商品の魅力度・説得力を高めてくれます。

スーパーで買えるような商品だけでなく、政府や自治体の施策にも適用できる考え方です。
いわゆるアベノマスクの配布に際しても、政府はしっかりと調査を実施してどの程度の効果を見込むことができるかを把握したうえで、実施したことでしょう。
ただ、そこに民間が持つマーケティングのノウハウを持ち込むと、もっと違った展開があったのかなと思います。

「ABマスク」配布計画

ここからは1年ちょっと前に戻っての空想の話になります。

ある日、あなたは「ABマスク」配布計画の担当に任命されます。
前任者によって実施計画案がまとめられていましたので、次のステップとしてあなたは利用者の反応を見るためにコンセプトテストを実施しました。
その結果「布マスクを一人につき2枚無料配布」という案に対する魅力度評価は非常に低いものになりました。

魅力的でない理由としては、

  • サイズが小さくて、鼻が出てしまう
  • 布では飛沫の飛散を防げない
  • 一昔前の形で恥ずかしくて付けられない

など、機能性やファッション性に対するネガティブな意見が出てきています。

一方、少ないながらも、

  • 2枚あると洗濯して交互に使える
  • 洗濯すれば、繰り返して使える

などの点が魅力的とする意見もあり、使い捨てではない「エコ」さがメリットと受けとめられていそうです。

さらに、何人かの対象者には、電話でマスク着用の生活の中で感じている不自由なことを詳しくヒアリングしました。
その結果、

  • 慎重な性格なので、人と会うときはマスクを2枚重ねしている
  • 短時間使用しただけのマスクを捨てるのに罪悪感がある

など、具体的な話を聞くことができました。

これらのメリットやデメリット、具体的な事例をリストにして眺めていると、

  • サイズの大きなマスクカバーをつけたらどうか?
  • 洗濯して繰り返して洗える布マスクに重ねて使えば予防効果アップになる「着せ替えマスクカバー」があるといいかも!

と思いつきました。
担当チームで検討をすすめ、

  • 飛沫の飛散を99.9%カットする高機能マスクカバー
  • 大人用、子供用ともに豊富なサイズ展開
  • ハンズフリー通話機能付き

など、着せ替えマスクカバーのアイデアがたくさん出てきました。
早速、ファッションメーカーや家電メーカーなどに開発パートナーとして入ってもらい、ファッション性が高く、かつ、感染予防効果も高いMade in Japanの着せ替えマスクカバーの開発に取り組みました。

商品開発調査で「木を見て森も見る」

「ABマスク配布計画」は空想の話ですが、実際の現場でも、このように利用者を対象として調査を実施することで、量的な裏付けとなる定量データで焦点を絞り込み、質的な奥行きのある定性データで詳しく掘り下げていく「木を見て森も見る」アプローチで消費者ニーズを的確にとらえながら、成功確率の高い商品・サービスの企画・開発を進めます。

弊社のサービスサイトでは、顧客目線のチェックを組み込み、開発者の思い入れ、あるいは勘や経験のみに頼らない商品開発プロセスを3つの段階に分け、それぞれについてまずは大手が実施している調査の基本形を説明した後で、調査になじみのない企業様にも導入できるアプローチを紹介しています。