7月10日(日)投開票の、第24回参議院議員選挙がもうすぐ公示されます。
参議院の議員定数は現在242人で、今回は半数の121人が改選となります。

与党(自民党+公明党)会派の改選議席数は59で、45人当選すれば過半数(=122)を維持、85人当選ともなれば衆参両院とも憲法改正の発議に必要な3分の2(=162)以上の議席数に›達することになります。

参議院の会派別議席数

さて、参議院議員選挙は、選挙区(73人)と比例代表制(48人)で争われます。
選挙区については昨年10増10減の定数是正が行われ、その結果、鳥取県&島根県、徳島県&高知県は合区とされ、それぞれ両県合わせて1人ずつ選出することになります。一方、東京都は定数が増えて12人区となり、今度の選挙では6人選出となります。

比例代表制は、投票用紙に「候補者名」または「政党名」を記入して投票し、両者を合わせた各党の総得票数に応じてドント方式により議席数の配分を行います。ちなみに、ドントは考案者のベルギー人の名前です。

例えば、A~Dの4党で5議席を争う選挙結果が以下の通りだった場合、各党の得票数を1、2、3・・・の値で割っていき、それらの中から大きな数の順に議席数に達するまで選んでいきます。

ドント方式による当選人数決定方法の例

<ドント方式による当選人数決定方法の例>

上記の例では、各党の獲得議席数は

A党:2、 B党:2、 C党:1、 D党:0

となります。
この方式は、各政党1議席あたりの得票数順に議席を割り当てることで死票の数を最小限に抑えられる一方、大きな政党に有利に働くとの指摘もあります。
各政党内における当選人の決定は、参議院の場合は非拘束名簿方式ですので、名簿順位ではなく候補者名での得票数が多い順に選ばれます。

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ちなみに、国政選挙の予測指標の一つに「青木率」というのがあります。
内閣支持率と与党支持率の合計値が議席数増減の目安になるというもので、かつて「参議院のドン」と呼ばれた青木幹雄元参院議員が経験則から導き出したといわれています。
第二次安部政権の内閣支持率および自民党支持率の推移をみると、「青木率」からは前回の参院選(2013年7月)より苦戦しそうな感じですが、さて、どうなるでしょうか。

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