先日、ラグビーのワールドカップで日本代表が過去優勝2回の強豪・南アフリカを下す歴史的勝利をおさめたことで、にわかにラグビー熱が高まっています。
ラグビーは正式には「ラグビー・フットボール」といいます。

ちなみに、サッカーの正式名称は「アソシエーション・フットボール(Association Football)」で、サッカーというのはAssociationを短縮した「soc」に人を表す「er」をつけて「Soccer」と呼ばれるようになったと言われています。
ヨーロッパを中心に世界的にはサッカーではなくフットボールと呼ぶのが一般的です。FIFA(国際サッカー連盟)は、Fédération Internationale de Football Associationというフランス語の略称です。

日本でも、早稲田大学など伝統校ではサッカー部の名称は「ア式蹴球部」となっています。ラグビー部は「ラグビー蹴球部」です。

では、アメリカンフットボール部は日本語で何と言うのでしょうか?
「ア式蹴球部」はサッカー部のことですので紛らわしいのですが、早稲田大学ではアメリカンフットボール部は「米式蹴球部」と呼ばれています。

さて、アメリカンフットボール(アメフト)は、イギリス発祥のラグビーがアメリカに伝わって独自に発展したスポーツですが、皆さんはアメフトについてどの程度ご存知でしょうか。
楕円形のボールを使用する点はラグビーと同じですが、アメフトでは前方へのパスも認められますし、スクラムがない等ルールは大きく異なり、実際には全く別のスポーツと考えた方がよさそうです。

アメリカンフットボールの魅力

アメフトのフィールドの大きさはゴールライン間が100ヤード(約91m)で、コイントスで決まったチームの自陣30ヤード地点からのキックで試合開始です。

フィールドの両端にある「エンドゾーン」に攻撃側の選手がボールを持って走りこむ、あるいはエンドゾーン内で味方のパスをキャッチできれば「タッチダウン」となり得点(6点)が入ります。
タッチダウンに成功すると、キックでゴールポスト間の上空を通過させる(1点追加)か、もう一度タッチダウンする(2点追加)か、いずれかを選んで挑戦できます。

試合時間は15分×4Q(クォーター)ですが、1プレイ(ダウンと呼ばれます)毎に時間が止められるため、トータルでは3時間以上かかることが多いようです。

ボールを持った選手が相手に倒される、あるいはボールがサイドラインから外へ出るとボールデッドとなり1回のダウンが終了します。

アメフトは攻撃側(オフェンス)と守備側(ディフェンス)が明確に入れ替わり、オフェンスが4回のダウンで10ヤード前進できないと攻守交替になります。

また、攻撃中にディフェンスが相手ボールを奪うと、その時点で攻守交替です。
一見するとヘルメットやプロテクターなど重装備で肉弾戦のイメージがありますが、決められた攻撃回数で着実に敵陣に攻め入ってタッチダウンを狙う必要があるため、実は攻防の駆け引きは緻密な頭脳戦で見応えがあります。

アメフトはアメリカでは最も人気があるスポーツで、特にプロリーグNFLの優勝決定戦であるスーパーボウルの盛り上がりは有名ですね。

日本にも「Xリーグ」という社会人チームが参加するアメフトのトップリーグがあります。昨年は川崎に本拠を置く「富士通フロンティアーズ」が優勝し、日本選手権(ライスボウル)でも学生代表の関西学院大学を退けて日本一になりました。
また、4年に1度ワールドカップもあり、2007年の第3回大会は川崎で開催されました。

ワールドカップのアメリカ代表にはNFL所属のプロは参加していないのですが、過去5回のうち、日本は優勝2回、準優勝2回の好成績を残しています。

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